双胴機
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双胴機(そうどうき、Twin-boom aircraft)とは、水平尾翼と垂直尾翼が二つの胴体の後端に取り付けられている航空機(一般には特に飛行機)のこと。もしくは、一つの胴体の両側に取り付けられた主翼またはエンジンナセルから張り出した部分に水平・垂直尾翼が取り付けられているものを指す。
こうした構成が選ばれる理由は、
- 貨物室の扉を機体後部に設置できるため。(例:C-82、C-119))
- 推進式のプロペラ機またはジェット機において、エンジンを胴体後部に直接配置できるため。(例:XP-52、バンパイア)
- 後方を射撃する際に視界を妨げないため。(例:Fw 189)
- 既に存在する機体を並列に連結したため。(例:F-82、He 111Z、Me 609)
- 初期の直列(V・逆V)エンジンと付随する長大なターボチャージャーを、空気力学的に最も効果的/実用的に配置するため。(例:P-38 ライトニング)
- 機体の構造強度や剛性、内部容積を増大させるため。(ボイジャー、スケールド・コンポジッツ グリズリー、グローバルフライヤー)
その他、双胴機の例。
- Adam M-309
- セスナ スカイマスター(w:en:Cessna Skymaster)
- ヒューズ XF-11(w:en:Hughes XF-11)
- フォッカー G.1
- OV-10 ブロンコ
- ノースロップ P-61
- RQ-7 シャドウ(w:en:RQ-7 Shadow)
- サーブ 21
- スケールド・コンポジッツ ホワイト・ナイト(有人宇宙船スペースシップワンの運搬機)