和田峠 (東京都・神奈川県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

和田峠（わだとうげ）は東京都八王子市から神奈川県相模原市の間にある、山梨県道・神奈川県道・東京都道521号上野原八王子線・陣馬街道の峠である。全面舗装であり、標高690m。元来「和田峠」は相模からの呼び名であり、八王子からの元々の呼び名は「案下峠（あんげとうげ）」であったという記述もあるが、現在では「和田峠」の呼称のみが残っている。

[編集] 概要

陣馬街道（甲州裏街道）の峠であり、峠の頂上が陣馬山の頂上へ向かう登山口になっているため、多摩バスで高尾駅から「陣馬高原下」バス停（終点）へと向かい、そこから和田峠頂上経由で登山するハイカーや、自動車で峠まで行って、そこから登山するハイカーもいる。

また、少ない通行量や全面舗装であることから、トレーニングを兼ねて自転車やオートバイで峠を越える者も多い。特に自転車の愛好者の間では多摩地区有数の激坂として知られ、この峠の走破時間を測っている者が多い（一般的なのは陣馬高原下バス停向かいの廃屋の柱から和田林道完成記念碑までの走破時間で、速い者だと14分台で登り切ってしまう）。

しかし、道幅は狭いところがあり、自動車でも通行可能であるが、すれ違いにくい部分がある。雨量によっては峠の頂上で通行止になる場合もあり、規定雨量を超えた場合は、麓の電光掲示板によって通行止を知らせる場合がある。勾配は12%～13%あり、ヘアピンカーブが続くところもある。

頂上には、和田林道完成記念碑と茶店の店小屋と休憩所があるが、店小屋はほとんど閉まっている。頂上は自動車が複数台停められる程広く、ハイカーやライダーの休憩所となっている。

なお、2007年2月中旬から3月中旬まで、法面工事を行う関係で平日の日中は車両通行止になっているが、自転車や歩行者、二輪車などは通行可能である。