四季醸造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
四季醸造(しきじょうぞう)は、冬の寒い時期だけでなく、一年を通じて日本酒を醸造すること。またはその技術や製法のこと。
寒造りの対立概念として扱われることもある。
日本では、古来より江戸時代初期に至るまで、真夏の盛りを除いて一年を通じて以下のように酒を醸していた。
- 新酒(しんしゅ)
- 間酒(あいしゅ)
- 寒前酒(かんまえさけ)
- 晩秋に造る酒
- 寒酒(かんしゅ)
- 冬場に造る酒。のちに寒造りとして残っていく。
- 春酒(はるざけ)
- 春先に造る酒。冬に比べて気候が暖かくなっているので、浸漬(しんせき)の時間も日を追って短くすることが留意された。また蒸米は冷ましきってから弱く仕掛けるなど、醗酵が進みすぎないようにいろいろな工夫がなされた。
しかし、江戸時代にこの四季醸造の技術は消滅していく。以下のような原因による。
こうしていったん途絶してしまった四季醸造の技術がふたたび復活するのは、じつに昭和時代の工業技術によってであった。
カテゴリ: 食文化関連のスタブ項目 | 日本酒