国民クイズ
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『国民クイズ』(こくみん-)は、加藤伸吉・杉元伶一による漫画作品。 かつて「週刊モーニング」に連載。講談社モーニングKCで単行本全4巻が発行された。 一度絶版となったが、ファンの要望により太田出版から全2巻の愛蔵版が発行された。
設定、台詞回しが現代社会へのアイロニーとなっているのが特徴のディストピア作品である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
日本国憲法第12章 国民クイズ(国民クイズの地位)第104条「国民クイズは国権の最高機関であり、その決定は国権の最高意思、最高法規として、行政・立法・司法、その他ありとあらゆるものに絶対・無制限に優先する。本憲法もその例外ではない。」
近未来、日本は民主主義を捨て、クイズによって権利を勝ち取る異形の全体主義国家となっていた。テレビ番組「国民クイズ」は「民主主義はもういらない、あなたのための全体主義」をテーマに暴走の一途を辿る。 主人公のK井K一は、TV番組にして最高権力機関である「国民クイズ」の人気司会者である。 ところが彼は刑務所住まいだった。かつて、彼は売れない役者だったときに有名役者になる賞を求めて国民クイズに出て失格し、罰ゲームの強制労働として司会をやらされていたためである。複雑な事情に流されるK一の妻と子供。そしてK一を巻き込んで勃発する反国民クイズクーデター。しかしクーデターは潜在的に国民クイズを望む国民の熱意により失敗し、K一はシベリアに流刑となる。更に数年後、瀕死の彼らの前に現れたのは……。
[編集] 国民クイズ概要
- 番組
- 毎日夜7時~11時までの4時間放送される。
- 内容は、500名の希望賞品の紹介、前回優勝者の賞与映像、ふるい落としクイズ、決勝、エンディングという流れで、番組の合間には日本政府の各省庁及び関係機関の(風刺の効いた)CMが流される。
- 予選
- 挑戦者は、まず「希望する賞品」を提出し、それに応じてコンピューターが「目標得点」を算出する。希望の大きさによって目標得点は変化する。(参考・「犬を探して欲しい」:180点、「100億円欲しい」:1559802点、「エッフェル塔が欲しい」:60211905点)
- 全国各地で行われる予選に出場し、その目標得点の50%を獲得したら本選進出。
- ふるい落としクイズ
- 本選では、まず予選突破者500名による「ふるい落としクイズ」が行われる。
- 三択クイズが計100問出題され、正解で100ポイント獲得、不正解・無回答で100ポイントマイナスされる。
- 決勝進出ノルマは10000点、要するに全問正解が必要となる。ただ、まだ世間に出回っていない情報が出題され、クイズ直後に突然政府広報が入ったり、最終問題がサイコロの目を当てる物であったりと、運に左右される部分も大きい。
- 予選脱落者は顔面にスライムをぶっ掛けられ、さらにK一の「消え失せなさい! 」という声と共に穴に落とされ、地下工場での労働を強いられる。
- 決勝「賢者の国」
- 決勝は、ふるい落としと同じく3択問題が、決勝進出者の数だけ出題される(6人なら6問)。
- 問題の前に賭け点を提示する。これは持ち点に関わらず無制限であり、いきなり目標得点分を賭ける事も可能。
- クイズは早押し形式で行われ、一問につき一人しか解答することは出来ない。一人が押したら、他の挑戦者は正解・不正解に関わらず全員即減点。
- 目標得点分を見事獲得すれば、希望賞品は国民クイズ省及び賞罰施行委員会(通称:SS隊)により、ありとあらゆる国家権力を使い叶えられる。が、1点でも足りなければ不合格者となり、ランクA~Dの「戦犯判決」を受け、全財産没収の上過酷な強制労働を課せられる。(B級:刑務所の掃除夫20年など、またK一もB級不合格者)ちなみに、没収財産に関しては(人間を含めて)、国営オークションにかけられ、換金された上で国庫に入れられる。
- ちなみに、叶えられた賞品に関しては、それが絵的に面白い物だった場合は、後日の国民クイズで「賞与映像」として華々しく公開される。
[編集] 参考
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