国際十進分類法
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国際十進分類法(こくさいじゅっしんぶんるいほう、UDC(Universal Decimal Classification ))は、1905年にベルギーのポール・オトレとアンリ・フォンテーヌによって考案された図書館分類法である。
デューイ十進分類法と同様に10ごとのカテゴリで階層構造に分類し、アラビア数字を用いた10進法で表記するが、より拡張されており様々な情報を表現することが可能である。分類区分はデューイ十進分類法などが整数部3桁の小数であったのに対して、国際十進分類法では整数部が0の小数、すなわち分類区分はすべて小数部としてみなされ、3桁ごとに .(ピリオド)で区切って記述する。また分類区分(主標数)のほかに共通補助標数や特定分野のみで用いられる固有補助標数を用いることで、複数のカテゴリを表現したり、あるいは時間、言語、形式などを記述することができる。
目次 |
[編集] 主標数
以下にUDCの主標数のうち最上位の分類(小数第1位)を示す。
- 0 総記
- 1 哲学、心理学
- 2 宗教、神学
- 3 社会科学
- 4 (未定義)
- 5 自然科学、数学
- 6 応用科学、医学、工学
- 7 芸術
- 8 言語、文学
- 9 地理、伝記、歴史
[編集] 共通補助標数
下表がUDCの共通補助標数の一部である。
記号 | 使用例 | 使用法 |
---|---|---|
+ | 59+636 | 主標数を併記する。(論理和) |
/ | 592/599 | 連続する主標数を表記する。左の例の場合は、592~599のカテゴリ全てに該当するという意。 |
: | 17:7 | 関連する主標数を併記する。主要でない主標数が複数ある場合は [ と ] で囲む。(論理積) |
:[] | 31:[622+669] | |
= | 59=20 | イコールの後に、言語を表すコードを記述する。 |