地方競馬教養センター
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地方競馬教養センター(ちほうけいばきょうようせんたー)は、栃木県那須塩原市にある地方競馬の騎手・調教師・厩務員を養成する機関である。また、地方競馬の競馬開催業務の研修なども一手に引き受けている。1954年11月1日に関東地方競馬組合が組合所有の八王子牧場跡に騎手教養所を開設したのが始まり。1962年9月に騎手養成課程が地方競馬全国協会(NAR)の管轄になった(全国の地方競馬の騎手の育成を開始)。1964年11月6日に騎手教養所を栃木県塩谷郡塩原町(後に那須郡に転属。現在の那須塩原市)に移転、1982年6月1日に「地方競馬教養センター」に改称した。2006年より乗馬経験のない者も対象とする厩務講習生の受け入れを開始した。
いずれの課程も那須塩原で全寮制(合宿)による指導を行う。 騎手課程は2年間にわたって、騎手としての基礎体力作りから調教技術の向上、厩舎作業の体験、競馬場やトレーニングセンターの見学研修などを受講する。2年目の途中で競馬場実習のプログラムが組まれており、このプログラムでは実際に地方競馬の厩舎に所属して現場の指導を受けることとなる。 海外の騎手免許取得者や競馬場での厩務員や調教助手などの経験者は騎手課程の短期コース(半年間)を受講することも可能。2004年までは4月入学と10月入学の年2回であったが、2005年より4月のみの年1回の募集に変更された。
調教師課程は1ヶ月間の期間を要して、騎乗技術はもちろん、競走馬や厩舎の管理などを研修する。
厩舎関係者養成課程(厩務講習生)は地方競馬の厩務員などの養成を目的に開設された。期間は5ヶ月である。厩舎関係者養成課程は騎手課程の規模縮小に伴い、訓練馬の余剰が出ることから、それを再利用する形で始められ、開講期間も騎手課程の競馬場研修期間中である。 乗馬経験が無くても入学可能である。また体験入学の聴講生制度も存在する。
[編集] 入学時期
- 騎手課程は毎年4月入学の年1回(一般募集)
- 調教師課程は毎年4月、12月の年2回募集で、こちらは各地方競馬団体の推薦を得た騎手・厩務員・調教助手のみが応募できる。
- 厩舎関係者養成課程は毎年7月~12月頃(騎手課程の競馬場研修期間中)。ただし、応募は該当年1月に締め切られる。