塚田スペシャル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
塚田スペシャル(つかだスペシャル)は、将棋の戦法の一つ。相掛かりの超急戦である。
駒組みを始めるかいなかのところで仕掛ける。飛車先の歩を交換して、△6四歩と▲3八銀、1筋の端歩を付き合って、再度▲2四歩と当てる。△同歩、▲同飛と進み、後手の6四の歩と端攻めを狙う。6四の歩をとった後は、角交換後の王手飛車取りが映るが、強襲として銀を取る手があるので、難解。一躍ブームの戦法となった。そのため様様な研究がなされ、進化していく。(飛車を切らせないために、7二銀と7一金の形にするなど(塚田対羽生戦))
これによって、塚田は、公式戦22連勝という当時の新記録を打ち立てるなど勢いに乗った。
しかし、ついに対抗策が出てきた。(1987年の米長対谷川戦)今では塚田スペシャル対策の常套手となった7二銀型から、6四歩を取ったとき、3四歩が決め手となった。これは決定版とまで言われ、これによって他の棋士は指さなくなってしまった。
しかし、それでも指し続ける塚田は、1991年の対谷川戦で新たな工夫を加えて挑んだが、後手の谷川が塚田スペシャル破りの絶妙手を繰り出し、塚田スペシャルの息の根を止めたのであった。
86年に指されてからたった一年で決定的な対策が出てしまったせいで廃れてしまったが、その構想はひねり飛車に受け継がれ、ひねり飛車流行へとつながっていった。
カテゴリ: ゲーム関連のスタブ記事 | 将棋の戦法