大太刀

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大太刀（おおたち）は、3尺（90cm）～5尺（150cm）の刃をもつ太刀のこと。またこの武器は「野太刀」の名でも呼ばれる。文献や研究者によっては、5～9種類以上の分類をする事さえある。従って、「大太刀」という言葉が指すサイズの定義は、常に一定というわけではない。

3尺程度の太刀については野太刀で詳説する。よってここでは150cm（五尺）程度の特に長大なものについて述べる。

なお、現代においては敵将を馬ごと斬ることができる代物とし、斬馬刀(ざんばとう)とも呼ばれる。

[編集] 発展の背景

鎌倉時代になって武家が権力を握ると、武人として剛気で腕力があることが名誉とされるようになり、ひいてはそれを誇るための武具として、長大な刀身をもった太刀が戦場で見られるようになった。のちにサイズ別に分類されると、こうした長大な太刀は、大太刀に分類される事になった。
しかし、大太刀は大きい分、重い（2.5～8kg）ため、太刀と同じ形状（柄と刀身の長さの割合）では扱いにくいという欠点があった。これを克服するため、やがて刀身の一部に巻物をつけた「中巻野太刀」へと発展し、さらに「長巻」へと発展していくことになる。

[編集] 記録と実在

「太平記」には、5尺以上のものが多く見られ、最大で9尺3寸（約280cm）のものが描写されている。
現存するものは、神社への奉納品や、徳川家などで所蔵されているものなどごく少数である。重要文化財に新潟県の弥彦神社が所蔵する7尺4寸2分（約225cm）の大太刀がある。

[編集] 所蔵神社

新潟県の弥彦神社　志駄（志田）の大太刀

刃長220.4cm（7尺2寸8分5厘）、茎長101.8cm（3尺3寸5分）、全長322.2cm、

外部リンク越佐の文化財大太刀

外部リンク弥彦文化財大太刀

刃長7尺4寸（224cm）、茎長3尺1寸（93cm）

外部リンク弥彦文化財大太刀
新潟県三条市の八幡宮

全長209.1cm

外部リンク大太刀
飯香岡八幡宮

全長163cm、刃長130cm、反り3.5cm

外部リンク大太刀
埼玉県の三嶋大社

全長161.5cm　刃長114.3cm　茎長47.5cm　反り5.0cm

外部リンク三嶋大社宝物館大太刀