大川めぐみ
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大川 めぐみ(おおかわ めぐみ、1962年11月6日 - )は、日本の女優、モデル。デビュー当時の本名は小川 一枝。東京都出身。
[編集] 略歴
1978年にモデルとしてデビュー。演劇学校に通いながら演技の勉強にうちこむ。1982年に『大戦隊ゴーグルファイブ』の桃園ミキ役で女優デビュー、大好評を博し、それまで児童以外から注目を浴びることなど皆無であった特撮ヒロインの世間的認知度を飛躍的に高めた。番組終了後に朝日ソノラマより『スーパーギャルズコレクション』が出版されるが、特撮ヒロインの本が出版されたのはこれが初めてである。また挿入歌『花咲くゴーグルピンク』(彼女自身が歌ったバージョン)が収録されたレコードが発売されたことも、特撮雑誌『宇宙船』のカバーガールをつとめたことも、当時としては極めて異例のことであった。1987年ごろ女優業を引退。出演作に『魔拳! カンフーチェン』『激闘! カンフーチェン』『早春スケッチブック』『俺のバージン・ロード』『思春期の妻たち』など。
1992年に発売されたビデオ『スーパーヒロイン図鑑 I 』ではナレーターの1人をつとめた。(クレジットは「大川めぐみ(眞間一枝)」)。
2004年に発売された書籍『ゴーグルV・ダイナマン・バイオマン大全』(双葉社)には、インタビューを依頼したこと、結婚して現在は海外に居住していることだけが記載されていた。
他の芸名に大川かずえ、小川璃瑠子、小川瑠璃子、大川一枝。
[編集] 桃園ミキ
1982年に放映されたテレビ番組・東映スーパー戦隊シリーズ第6作『大戦隊ゴーグルファイブ』のヒロイン。世界征服をもくろむ暗黒科学帝国デスダークに対抗するため、未来科学研究所は5人の若者を戦士として選んだ。その中の唯一の女性。ゴーグルピンクに変身する。
大きな瞳をした可憐な顔だちも、きゃしゃな体格も、当時の「女戦士」のイメージとしては非常識以外の何物でもなかったが、これは放映直前にアクシデントがあり、当初予定されていた女優が緊急降板したために仕方なく代役が起用された結果だと言われている。しかし、そのような戦士に似つかわしくない女の子が仲間の男たちに劣らぬ激しい戦いを課せられ、それを必死にこなしていることが、かえって見ている視聴者の胸を熱くするという結果をもたらした。当時戦隊シリーズのピンクに関しては、女は男に守られるべきものでありマスコット的な地位にとどめておくべきという風潮も根強く存在していたが、桃園ミキは戦いの場で仲間の男に頼ろうとする場面は皆無であり、それどころか逆に仲間の男たちのピンチを救うほどの活躍をも何回か見せ、これ以降戦隊ヒロインは男たちと対等の立場で戦う戦士という地位を確固たるものにする。その上桃園ミキは強さだけではなく、子供たちや仲間の男たちを常にいたわり笑顔で励ますという女の子としてのやさしさを併せ持つことにより、爆発的な人気を呼ぶキャラクターとなった。特に第39話「悪魔の人食い絵本」では、敵に捕らわれ火あぶりの炎に包まれながらも不屈の闘志で脱出を果たし、その回は今なおファンの間で名エピソードとして語られ続けている。
桃園ミキは、それまで特撮ヒーロー番組など卒業するのが当然と考えられていた中高生にその存在を大きくアピールし、これ以後特撮番組は子供以外の層へと視聴対象を広げていくことになる。
外部リンク[1]