大谷喜久蔵

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大谷喜久蔵（おおたにきくぞう、安政2年12月28日 (旧暦)(1856年 2月4日) - 大正12年(1923年)11月26日）は、日本の陸軍軍人。教育総監・浦塩派遣軍司令官・軍事参議官・青島守備軍司令官等を歴任し、官位は陸軍大将勲一等功一級男爵に至る。

[編集] 経歴

小浜藩士で藩校「順造館」教授の漢学者、大谷正徳の七男として生まれる。明治4年10月から召集を受け大阪鎮台彦根分営所に入営する。明治8年12月から陸軍士官学校に入校し、同11年12月卒業する。翌年2月に陸軍歩兵少尉に任官される。士官生徒第2期の大谷の同期には第4師団長大迫尚道大将、朝鮮駐剳軍司令官井口省吾大将や、第11師団長の伊地知幸介中将、第13師団長の長岡外史中将がいる。

明治16年2月歩兵中尉に進級し、明治19年3月仙台鎮台参謀を命ぜられる。同年5月に歩兵大尉に進級する。鎮台の師団改編を受けて明治21年5月に第2師団参謀改称。明治25年1月参謀本部第2局員に移り、同年11月歩兵少佐に進級し歩兵第8連隊大隊長に就任する。明治26年10月から第6師団参謀に移り、明治27年10月大本営付を命ぜられ日清戦争に出征、明治28年4月中佐に進級する。明治29年9月25日第4師団参謀長に進み、明治30年10月11日から大佐進級を以って近衛師団参謀長に就任する。翌年の3月3日教育総監部本部部長に就き、明治33年4月25日教育総監部参謀、同年10月2日から陸軍戸山学校長を命ぜられる。

明治35年6月21日陸軍少将に進級し、歩兵第24旅団長に就任、明治36年7月2日から再び陸軍戸山学校長となる。明治37年2月5日第12師団兵站監、同年3月11日韓国駐剳軍兵站監、同4月18日第2軍兵站監、同8月8日歩兵第8旅団長、明治38年4月8日の韓国駐剳軍参謀長と、部隊幹部を歴任した後明治39年6月1日から再び陸軍戸山学校長に就任し、同校長を退任した明治40年1月28日から教育総監部参謀長、明治41年12月19日の名称変更を以って教育総監部本部長に変わり、明治42年8月1日の陸軍中将進級の後同年9月3日第5師団長に親補される。大正4年5月4日青島守備軍司令官に就任し、同年11月7日勲一等旭日大綬章を受章、大正5年11月16日には陸軍大将に進級する。

大正6年8月6日から軍事参議官、大正7年8月9日浦塩派遣軍司令官に就任する。大正8年8月26日にはかつて本部長として務めた教育総監部の長たる教育総監に就任し、同時に軍事参議官を兼ねた。大正9年11月1日勲一等旭日桐花大綬章及び功一級金鵄勲章を受章し、同年12月28日を以って予備役編入となる。同日男爵の爵位を授爵し華族に列せられる。

大正12年11月26日薨去。大正天皇より勅使差遣。なお没後、実兄の大谷直郎、実弟の山田信進らが合議の末、襲爵手続きを辞退した為、長男正夫は男爵に列せられることなく大谷男爵家は終わった。