大野裕之
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大野裕之(おおのひろゆき、1974年 - )は大阪府生まれの劇作家・脚本家。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。劇団とっても便利代表。チャップリン研究の第一人者としてメディアに多く登場する。
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[編集] 来歴
- 1974年 大阪生まれ
- 1993年 大阪府立茨木高等学校卒業
- 1994年 京都大学に入学
- 1995年 劇団とっても便利旗揚げ
- 2003年 京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了
ミュージカル「美しい人」でアリス賞受賞
- 2004年 大阪市立大学講師
[編集] 劇作家としての活動
ミュージカル劇団とっても便利で作曲・脚本・演出を担当する。およそミュージカルになりそうにない屈折したテーマを好んで取り上げ、一部にコアなファンを持つ。演技者としての大野は毒気を放つ濃いキャラが多い。専門のチャップリンに影響を受けているようには見えない。女優の小川眞由美とジョイント公演を行うなど意表をつく活動もある。2003年にミュージカル「美しい人」東京公演でアリス賞受賞。
[編集] チャップリン研究家としての活動
2003年(平成15年)に日本ヘラルド映画が『犬の生活』以降の国内上映権を再購入し、同年5月から朝日新聞と日本ヘラルド映画の主催で「Love Chaplin!チャップリン映画祭」の時に、劇場パンフレットを執筆。淀川長治の死後、チャップリン評論家として台頭した。「Love Chaplin!チャップリン映画祭」「Love Chaplin! DVDコレクターズ・エディション」の監修も行い、2005年7月にロンドンで行われたチャップリン国際会議にも、日本を代表して出席した。
2006年に日本チャップリン協会が設立された(本部は京都大学)。名誉会長は黒柳徹子、最高顧問にジョゼフィン・チャップリン、名誉顧問に山口淑子が就任。大野が発起人代表をつとめた。2006年3月25日から4月2日まで、大野のプロデュースで「チャップリンの日本」と題して、高野虎市遺品展と国際シンポジウムが京都市で開催され、大きな話題を呼んだ。国際シンポジウムではジョゼフィン・チャップリン、黒柳徹子、チャップリン研究の権威のデイヴィッド・ロビンソン、高野虎市夫人の東嶋トミエ、大野裕之らが講演した。
[編集] その他の活動
京都大学の学生時代に、浅田彰の自主ゼミを運営していた。京都大学の学園祭でしばしば浅田彰、柄谷行人らを講師として迎えての講演会を企画しており、その一部はとっても便利出版部から『マルクスの現在』『ゴダールの肖像』などとして出版している。
[編集] 著作
- 大野裕之『チャップリン再入門』日本放送出版協会〈生活人新書〉、2005年、ISBN 4-14-088141-0
- 大野裕之『チャップリンの日本』日本チャップリン協会、2006年
- 『チャップリンのために』とっても便利出版部、2000年、(大野裕之編集、淀川長治・江藤文夫・澤登翠・小松弘・千葉伸夫・チャーリー・チャップリン・大野裕之著)
- Hooman Mehran and Frank Scheide編集「Chaplin The Dictator and the Tramp」(BFI publishing)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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