女囚さそりシリーズ
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女囚さそりシリーズ(じょしゅうさそりしりーず)とは、篠原とおるの漫画「さそり」を原作とした東映制作による映画シリーズ。Vシネマ版もあるが、ここでは劇場公開された映画シリーズについて記述する。
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[編集] 概要
恋人に裏切られた挙句、冤罪によって収監された女囚「松島ナミ(さそり)」を主役とした女囚映画。収監された刑務所内での看守や女囚による陰惨な私刑(リンチ)や陵辱に超人的な精神力と忍耐力で耐え、「怨み」を蓄積していき、最終的には自分を陥れた男達へと復讐を遂げると言ったストーリー。さそりを陥れる男達は刑事や代議士、看守と言った権力に属する者が殆どで、権力へのアンチテーゼとも見て取れる。
[編集] 魅力
このシリーズに必須なショックシーン(暴力、陵辱、嫌がらせ)は凄惨でインパクトが強く、それ故に無表情で耐えながら「怨み」の冷たい炎をたぎらせるさそりの魅力を高め、ただでさえ印象の強い70年代東映作品の中でも特別なイメージを与えている。
[編集] シリーズ作品
- 女囚701号 さそり(1972年8月25日公開)
- 女囚さそり 第41雑居房(1972年12月30日公開)
- 監督:伊藤俊也 主演:梶芽衣子
- 女囚さそり けもの部屋(1973年7月29日公開)
- 監督:伊藤俊也 主演:梶芽衣子
- 女囚さそり 701号怨み節(1973年12月29日公開)
- 監督:長谷部安春 主演:梶芽衣子
- 新女囚さそり 701号(1976年11月17日公開)
- 監督:小平裕 主演:多岐川裕美
- 新女囚さそり 特殊房X(エックス)(1977年6月18日公開)
- 監督:小平裕 主演:夏樹陽子
[編集] ポイント
- このシリーズ(特に梶芽衣子主演作)の熱狂的なファンの1人にクエンティン・タランティーノがいる。「キル・ビル」シリーズにて梶の歌う「怨み節」が使用されたことは有名。
- 田村正和、舘ひろし、浅香光代等の意外な俳優が、現在では考えられない配役で出演している。