安藤季久

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安藤季久（あんどうすえひさ、生没年不詳）は、鎌倉時代末期の陸奥国の武将、御内人。安藤宗季と同一人物とする見解が有力だが別人とする意見もある。安藤五郎三郎と称した。本姓は安倍。従兄弟とも従兄弟の子とも伝わる又太郎季長と蝦夷代官職を争い、蝦夷大乱を引き起こした。子を高資とする系図がある。

季長との争いは、1318年（文保2年）以前から続いていたと見られている。1322年（元亨2年）には得宗家公文所の裁定にかけられたが、『保暦間記』等によれば、内管領の長崎高資が双方から賄賂を受け双方に下知したため紛糾したという。

季久は、得宗家により1325年 7月16日（正中2年6月6日）に蝦夷代官職を与えられたが、このこともあり安藤氏の内紛から季長の得宗に対する反乱に繋がったと見られている。なお、『諏訪大明神絵詞』によれば季長は西浜折曾関、季久は外浜内末部に城を構えて争ったという。

季長は得宗家の裁定に服さず戦乱は収まらなかったため、翌1326年（嘉暦元年）には御内侍所工藤祐貞が追討に派遣された。祐貞は旧暦7月に季長を捕縛し鎌倉に帰還したが、季長の郎党季兼や悪党が引き続き蜂起し、翌1327年（嘉暦2年）には幕府軍として宇都宮高貞、小田高知が再び派遣された。翌1328年（嘉暦3年）に至り安藤氏の内紛については和談が成立し、季長は捕らえられて鎌倉に連行された。