宝蔵院流槍術
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宝蔵院流槍術(ほうぞういんりゅうそうじゅつ)とは、奈良は興福寺の僧宝蔵院覚禅房胤栄(?~1607)が創始した十文字槍を使った槍術である。薙刀術も伝承していた。 初代宝蔵院覚禅房胤栄、2代目胤舜、3代目胤清、4代目胤風。
現在は宝蔵院流高田派の江戸に伝えられた系統のみが現存している。この系統も全伝は現存せず「槍合わせの形」のみが伝えられ、薙刀術の形などは失伝している。
この系統は大正7年(1918年)、旧制第一高等学校の撃剣部(剣道部)で、山里忠徳がこの宝蔵院流高田派槍術と一心流薙刀術を指導したことにより、失伝を免れた。
山里忠徳より宝蔵院流高田派を学んだ石田和外(元最高裁判所長官)は宝蔵院流の発祥地の奈良に流儀を伝えることを希望していたが、昭和51年(1976年)、奈良県の剣道家・西川源内や鍵田忠兵衛に伝えたことにより実現した。西川源内が第19世宗家を継承し、平成3年(1991年)、鍵田忠兵衛が第20世宗家を継承した。
[編集] 宝蔵院流槍術の登場する作品
宮本武蔵の数多い小説や映画、漫画において、武蔵の決闘の相手に胤舜、高田吉次が出ていることが多い。近年は小説/映画『魔界転生』がある。