尊意
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
尊意(そんい)は仏教用語の1つで、尊い師僧の意見を伺うという意味。法戦式などで使用される。また、僧侶の名称でもある。
尊意(そんい、貞観8年(866年) - 天慶3年2月24日(940年4月4日))は、平安時代中期の天台宗の僧。俗姓は息長丹生真人(おきながのにうのまひと)。京都の出身。
鴨川東の吉田寺で地獄絵を見て発心し、初め栂尾寺の賢一、ついで比叡山極楽寺の増全に師事して天台教学を学んだ。また、玄昭から密教の法を受け、円珍から菩薩戒を受けた。926年(延長4年)には天台座主に任じられている。仏頂尊勝法・不動法の修法を得意とする験者として知られ、平将門の乱(承平の乱)における調伏にも霊験があったと伝えられている。晩年には大僧都に至った。当初極楽浄土への往生を願っていたが、没時には弥勒兜率天往生願生に改めたとされる。没後、僧正法印位を追贈された。