小林敬
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小林 敬(こばやし たかし、1957年 - )は、北海道函館市出身の日本の実業家で、飲食フランチャイズ企業の株式会社小林事務所の代表取締役であった。「新和風料理 庵」など数々の飲食店を全国に展開していた。
2005年には長崎オランダ村の跡地を使った「食」のテーマパーク「キャスビレッジ」をプロデュースし、その親会社CASジャパンの取締役に就任。2006年には同地で料理学校も開校する予定だったが、CASジャパンは開業からわずか半年後の2005年10月3日に経営破たんし、キャスビレッジは即日閉鎖。料理学校の開業も暗礁に乗り上げた形だ。
その後、2006年に経営悪化に伴い、小林事務所を解散のため、特別清算の手続きに入った。小林事務所の業務はシダックス傘下の飲食フランチャイズ企業・ヴァスフードサービスに移管されている。
[編集] メディアへの進出
日本テレビのバラエティ番組「マネーの虎」では社長の中で最も恐れられており、志願者に怒声を荒げる場面が目立った。特に、うどん屋開業志望者のずさんぶりに、「アホンダラ!!」「謙虚になれよ!!」と壮絶な怒声を浴びせたことは番組の中で伝説となった。また、数字に異常に厳しく、電卓を打ちながら志願者に問い詰めることも多かった。その一方、ほかの社長が厳しく追求する中で優しくアドバイスする場面もあった。
同じく日本テレビの「スーパーテレビ情報最前線」では、居酒屋チェーン店を小林が再建していくドキュメントが放送されていたが、社員たちに浴びせる怒声はマネーの虎をはるかに超えていた。「お前の人間性、グチャグチャにしたるからな!」「死ぬ気でがんばってこのザマか!」など強烈な言葉を残す。ただ余りにも強烈過ぎる発言がもとで、視聴者の反感を買い、局に苦情が殺到したとも言われた。
日本テレビ「ぐるぐるナインティナイン」の人気コーナー「グルメチキンレースゴチになります!」で、小林の店「UN CLUB TOKYO」が舞台になったことがある。小林はオーナーとして出演し、同番組のレギュラー出演者である岡村隆史が「マネーの虎」を題材にしたコントを披露した際はノリノリになるなどひょうきんな一面を見せた。
ちなみに、ダチョウ倶楽部の上島竜兵が「ものまね王座決定戦」で小林のものまねをしていた。
長崎県旧西彼町との土地建物の賃貸借契約(旧西彼町は2005年4月に合併し西海市となり契約は引継ぎ)で旧オランダ村の跡地を活かしたキャスビレッジは、2005年10月3日付けで自己破産したことが報道された。集客の伸び悩みなどによる資金繰りの悪化で、2006年開校予定だった調理師学校の開設も一年延期され、今後の見通しが不透明な状況のなかで起こった発表だった。
[編集] 書籍
- 「人間味」で勝つ! 外食・FC革命
- 外食・FC大革命 21世紀は役割分担の時代