尾佐竹猛
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尾佐竹猛(おさたけたけき、1880年 - 1946年)は、戦前の日本の法学博士で歴史家。
石川県に生まれ、明治法律学校(現明治大学)卒業、1889年第1回判検事任用試験合格後、各地裁、東京控訴院判事を経て、1924年から1942年まで大審院判事。
単なる判事の地位に留まらず、憲政史や犯罪史など歴史研究を手がけた。研究姿勢は、史料を重視した実証主義、洒脱な着眼点、談話調の文章などを特徴とする。衆議院憲政史編纂会会長、東京大学法学部講師などを歴任。1924年に吉野作造らとともに明治文化研究会を設立し、明治文化全集などを編集、後に会長に就任した。
[編集] 主な著書
- 『賭博と掏摸の研究』、総葉社書店、1925年
- 『維新前後に於ける立憲思想』、文化生活研究会、1925年
- 『日本憲政史』、日本評論社、1930年
- 『日本憲政史大綱』上下巻、日本評論社、1938-1939年
- 『明治維新』上中下巻、白揚社、1942-1944年
近年校訂出版された主な著書
- 『幕末遣外使節物語 夷狄の国へ』、木村毅校訂、講談社学術文庫、1989年
- 『大津事件』三谷太一郎校訂 、岩波文庫、1991年
- 『下等百科辞典』礫川全次校訂、1999年
- 『尾佐竹猛著作集』全24巻、明治大学史資料センター監修、ゆまに書房、2005年~