庄氏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

庄氏（しょうし）とは、平安時代から鎌倉時代にかけて武蔵国で割拠した武士団のひとつ。武蔵七党の一角を占める児玉党を構成する氏族。児玉党の中では旗頭を務める。庄太郎家長は、一ノ谷合戦の武勲により備中国･守護代の職を得て“新舗地頭”に惣領家として、また庶子家には“本舗地頭”を任せ移り渡った。

大久保山遺跡は、庄氏の中世城館跡とされおり現在は早稲田大学・本庄キャンパスとなっている。校地建設に際して大規模な発掘調査が行われている。その詳細は、『早稲田大学本庄校地文化財調査報告(早稲田大学出版部)』を参照されたい。

庄氏の氏祖は、児玉庄大夫にまで遡ることができるため、児玉氏・本庄氏と並び三氏は児玉党の本宗家格と位置づけられている。宥勝寺には庄小太郎が奉られているが、系譜・来歴などは不明である。
庄氏の家紋は、児玉氏と並び定紋を軍配団扇紋、替紋は九つ割りの三引きである。

[編集] 系譜

　　　　 　　　　　　　　　　     　         弘行
　　　　　　　　　　　　　　　        　　　  ┃
                                  ┏━━━━━┫
                                  ┃          ┃
　　　　 　　　       　　　 　  資行  　　  家行
　　　　　                　　　  ┃          ┃
　　┏━━━━┳━━━━┳━━━━┫          ┣━━━━┳━━━━━━┓
　　┃　　　  ┃        ┃   　　 ┃　　　　  ┃        ┃            ┃
   基行      有行　  　遠広　　  行業　　　　親家　　　家遠　　　　　家弘
(真下氏)  (越生氏)  (小代氏)    ┃       (富田氏)  (塩谷氏)        ┃
                                  ┃                                  ┃
                                 行親                                 ┃
                               (浅羽氏)                　   　      ┃
                                            ┏━━━┳━━━━┳━━━┫
                                            ┃      ┃        ┃      ┃     
                                           弘方　  高家　    忠家　  弘高
　　　　　        　　　　　　　　　　　 (庄五郎)(庄四郎) (庄三郎)(庄太夫)
                                                              ┃
                                                         　          家長
                                                                   (庄太郎)