持久戦
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持久戦(じきゅうせん protracted warfare)とは敵の戦闘力の撃滅ではなく、自己保存を主な目的とした作戦・戦闘をいう。決戦の対義語。
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[編集] 概要
持久戦は陸上作戦の主要な形態の一つである。持久戦の特徴は自己の戦闘力を維持するために決戦を回避・延期するという劣勢側の優勢側に対する作戦である。一般的に決戦に従属する作戦であるため、別正面の作戦を支援する作戦である場合や、時間的猶予を得るための作戦などがある。
[編集] 将棋での持久戦
将棋では、自陣の守りをきっちり固めてから攻めに転じる戦法。守りは強固なものとなるが、急戦に比べて自陣を固めるのにかなりの手数を使うので、その間に相手にも自陣を固める時間を与えてしまうという欠点がある。ので、比較的長手数になることが多い。それに対して、急戦は、囲いは簡単に済ませて、速攻をかけるものである。
[編集] 持久戦での囲い
持久戦の戦法とは言っても、自分から、攻撃せず、相手の攻撃を抑止すれば、否が応でも長手数になる。囲いの面から見れば、手数がかかるが、固い囲いとなることが多い。しかし、囲えば固くとも、囲う以前は固くないのでそこをつくこともできる。ので、急戦と、持久戦がぶつかったとき、次のようになる。
急戦でもって仕留めたいA君と、手数はかかるが最強の囲いといわれる穴熊を目指すB君とが戦う場合、A君は、相手に囲われる前に攻め上げ、相手玉を脅かせれば、勝ち。B君は、相手に攻撃のチャンスを与えず、穴熊を完成する事ができれば、勝ちであると言っても良い。
上記のことから言って、なるべく固い囲いにしようとすると、手数がかかり、そこを攻められると、終わってしまうということは、その局、その局によって、どの囲いにするかがポイントとなってくる。そして、どちらも持久戦になると、どこを、いつ攻めるかが問題となり、そのため、囲いをどこまで、どのようにするかも問題となってくる。
次に比較的、手数がかかり、固い囲いを挙げる。
[編集] 参考文献
- 防衛大学校・防衛学研究会編 『軍事学入門』 かや書房