敦賀ラーメン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

敦賀ラーメン（つるがラーメン）は、福井県敦賀市発祥のラーメンである。

[編集] 歴史

敦賀ラーメンの歴史は、昭和28年、一台の屋台が敦賀に初めてのラーメンをもたらしたことによる。その後屋台は増え、当時中華そばと呼ばれ多くの人に親しまれるようになった。夜になるとチャルメラの音が敦賀の夜を活気付け深夜11時を回ると屋台は駅前へ集い、駅に降り立つ乗降客や旧国鉄職員の腹を満たした。

昭和40年代からは敦賀に中華料理店もでき、多くの人々がラーメンを楽しんだ。また、団体旅行ブームで観光バスが深夜敦賀駅へ立ち寄り、県外からの乗客が、立ち昇るラーメンの湯気に誘われるように屋台へと入っていった。そしてトラック運送全盛期のとき、国道沿いに屋台は移り、多いときには15台の屋台が立ち並ぶラーメン街道と呼ばれるほどの賑わいがあった。

現在の敦賀ラーメンは店舗を構える主人や昔からの味を守る屋台の主人、そして中華料理店を営む主人などさまざまなラーメンの味を楽しめる街となった。今では、県外からも多くの人々が食べに来るほどの味を誇っている。

[編集] ラーメンの特徴

敦賀では、ラーメン専門店と中華料理店の大きく分けて二つの味が楽しめる。 ラーメン専門店では、昔ながらの敦賀ラーメンである鶏ガラとトンコツを合わせたスープに醤油味で、中華料理店では、中華スープを使ったあっさりめの味。店によって「こってり」から、「あっさり」まで楽しめる。

店の主人が研究を重ねたスープに工夫を凝らしたトッピングなどそれぞれの店で独自性を研究しているところが、敦賀ラーメンに奥深さを与えている。

[編集] 代表する店

• 太陽軒 - 敦賀にラーメン文化をもたらした最初の屋台から発展した店。素材の美味しさが良くなるという水にこだわった中華そば。あっさりした鶏ガラ・トンコツベースのスープで醤油味。
• 一力 - 屋台から数えて創業50余年の歴史を感じさせるラーメン。コクのあるスープに、シコシコしたメンがくせになる。
• 味道楽 - 屋台の中でも老舗になる店。昔ながらのシンプルなラーメンを信条としているだけあって、敦賀ラーメンの原点が垣間見れる。
• ごんちゃんラーメン - 行列のできる屋台ラーメン。トンコツ・鶏ガラの白濁した濃いめのスープとメンの味わいが絶妙。
• 桃花園 - 中華料理で使うスープで作ったラーメンはあっさりとしていながらもコクのある味。歯ごたえの良いメンと卵が絡んでより一層まろやかな味で食べやすい。