新村出
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新村 出(しんむら いずる、1876年(明治9年)10月4日 - 1967年(昭和42年)8月17日)は言語学者、文献学者。京都大学教授・名誉教授で、ソシュールの言語学の受容やキリシタン資料研究などの日本人の草分けであった。
「出」という名は父親の関口隆吉が山口県と山形県の県令であったことから「山」という字を重ねて命名された。
息子の新村猛とともに、広辞苑の編纂者として有名。新仮名遣いに反対し、「広辞苑」の前文を新仮名遣いでも旧仮名遣いでも同じになるように書いた。また形容動詞を認めないため、「広辞苑」には形容動詞の概念がない。
毎年優れた日本語研究に対して与えられる「新村出賞」は彼の名を冠したもの。
漫画等で広辞苑のパロディー(もしくはそのもの)が使われる際、「古村入」という名前になっていることがある(何も書かれていない場合もある)。例えば、成恵の世界第3巻・第20話にて「硬辞苑」なる辞書が登場、編集者名が「古村入」であった。