既視感
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既視感(きしかん)とは、実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことのように感じることである。「デジャヴ」、「デジャブ」、「デジャヴュ」(フランス語: Déjà vu)などとも呼ばれる。
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[編集] 歴史
フランス語の "Déjà vu" という語は、超能力研究をしていたフランスの超心理学者・エミール・ブワラック (Emile Bolrac) がシカゴ大学在学中に執筆した「超心理学の将来」 (L'Avenir des sciences psychiques) の中で提唱されている。
[編集] 概要
一般的な既視感は、その体験を「よく知っている」という感覚だけでなく、「確かに見た覚えがあるが、いつ、どこでのことか思い出せない」というような違和感を伴う場合が多い。
「過去の体験」は夢に属するものであると考えられるが、多くの場合、既視感は「過去に実際に体験した」という確固たる感覚があり、夢や単なる物忘れとは異なる。
過去に同じ体験を夢で見たという記憶そのものを、体験と同時に作り上げる例も多く、その場合も確固たる感覚として夢を見たと感じるため、たびたび予知夢と混同される事もあるが、実際にはそうした夢すら見ていない場合が多く、別の内容である場合も多い。
既視感は統合失調症の発病の初期や、側頭葉癲癇の症状として多く現れることがあるが、健全な人に多発することも稀ではなく、一般的な感覚である。また、一般大学生の72%が経験しているという調査結果もある。[1]
過去の文学作品においても言及が見られ、近年現れ始めた現象ではないことを示している。しかし、実験で既視感を再現することは非常に困難であるため、実験を通しての研究法は確立していない。
また、記憶喪失や夢などのギミックと組み合わせて物語の伏線として利用されることもある。
[編集] 未視感
既視感と逆に、見慣れたはずのものが未知のものに感じられることを「未視感」という。「ジャメヴ」、「ジャメブ」、「ジャメヴュ」(フランス語: jamais vu)とも呼ばれる。
[編集] 参考文献
- 楠見孝 『シンポジウム「知識の自己組織化」』 1996年