最遊記外伝
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『最遊記外伝』(さいゆうきがいでん)は、峰倉かずやの漫画作品。一迅社(元・一賽舎)発行「月刊コミックZERO-SUM」の増刊号「WARD」(季刊誌)にて連載中。 2005年末に、数年ぶりに続巻が発売。その際、以前エニックスにて発行された1巻(現在は絶版)も新装版で発売されている。
この作品単体ではアニメ化はされていないが、『最遊記』のアニメ化作品『幻想魔伝 最遊記』内で1巻の内容が数回に分けて放映された。
目次 |
[編集] あらすじ
「最遊記」の世界から、遡る事500年。天界に1人の子供が連れられた。下界の巨岩から生まれ、災いの象徴とされる金晴眼を持つ幼児。天界で永遠のような退屈を過ごしていた金蝉童子は、観世音菩薩の命によりその幼児を育てる事になる。見えない物を悟る“悟空”と名付けられた小さな生命を取り巻く運命が、希望と破滅に向かって動き出した。
同一作者による漫画『最遊記』(『最遊記RELOAD』)の前日譚として描かれた物語。
[編集] 登場人物
()内は、アニメ版(幻想魔伝 最遊記)、CDドラマ版での担当声優名。
- 孫悟空(そんごくう)(声:保志総一朗)
- 東勝神州傲来国にある花果山山頂の仙岩卵から生まれた。大地が生んだ生命体で、妖怪とも人間ともつかぬ異端の存在。凶事の象徴とされる金晴眼を持つ為、下界から天界へと連れて来られた。天界は殺生事が御法度な為処分を免れ、金蝉童子の元に預けられる。野山で育った為粗野な部分も目立ち「野猿」と称されるも、子供らしい純粋な心と真直ぐな言葉に、周囲の大人達は魅せられてゆく。しかしその小さな身体に秘められた「斉天大聖」の力と残虐性は絶大な物。
- 『最遊記』の時より幼い姿である。生まれて最初に見た月を太陽だと思っているため、悟空の言う『太陽』とは月の事である。
- 金蝉童子(こんぜんどうじ)(声:関俊彦)
- 観世音菩薩の甥。玄奘三蔵の前世の姿。天界人としての地位は高いが、その仕事は主に書類に目を通す事ばかりで、退屈に心を病んでいた。典型的なおぼっちゃまで苦労知らず、内弁慶で態度も大きいが体力も根気もない。世間知らずなだけに根は純粋。なのに言葉遣いが悪いのは観世音菩薩の影響とされる。悟空と出会い、天蓬や捲簾からも影響を受けて、大切な物を守るべく今迄の自分を打破し、強大な力に立ち向かう決意を抱く。
- 悟空の名付け親である。
- 判を角度も写りもキレイに押すことが趣味らしい。
- 捲簾大将(けんれんたいしょう)(声:平田広明)
- 天界西方軍大将。沙悟浄の前世の姿。酒と花と女を愛でる無頼者。名うての武将で、元は東方軍の大将だったが、上官の妻を寝取った事で西方軍に左遷され、天蓬元帥の部下となる。風来坊で大胆、男気溢れる性格な割に、世話焼きで常識的な面も。特に子供や部下にとっては良き兄貴的存在だが、上層部からは煙たがられている。天蓬の夫役とされていて、天蓬元帥の部屋を片付けた。天界の事勿れ主義な方針に疑問を抱いている。趣味は釣り。
- 天蓬元帥(てんぽうげんすい)(声:石田彰)
- 天界西方軍元帥。猪八戒の前世の姿。階級は捲簾より上だが、軍を率いるときは副官を務めている。金蝉童子の友人で古いつき合い。読書マニアで、自分の書庫を持ち、学書から俗書まで揃えている。しかし、一度読み始めると本の世界にトリップしてしまうため、部屋はいつも本に埋もれている。捲簾から、「物置」と言われてしまうほどの有様。また下界の物が大好きで、造型美だと言ってはわけの判らない物を執務室に収集している。飄々とした掴み所のない性格で、常にマイペース。自分の事にすら全く構う気がなく、ヨレヨレの白衣(フケが落ちても目立たないように着ている)とフケまみれの髪で端正な顔立ちも台無し。変人として有名だが、戦場に立った時の冷静沈着な洞察力と戦闘能力は別人のようで、上司である竜王には優秀な軍人として一目置かれている。常に便所サンダル。
- 哪吁(なたく)(声:幸田夏穂)
- 天界において唯一殺生を許された闘神太子。生来はやんちゃで明るい性格で、眠りこけていた天帝の顔に落書きするなど子どもらしい一面を持っており、悟空ともすぐに仲良くなった。しかし、父・李塔天に対して、恐怖に似た忠誠心を持って従っている。牛魔王を討伐した。その生まれは母の腹からではなく、李塔天により「造成」されたもの。
- 西海竜王 敖潤(せいかいりゅうおう ごうじゅん)(声:[アニメ版] 山路和弘、[CDドラマ版] 東地宏樹)
- 捲簾・天蓬の上官。はっきりとした明記はないが、ジープの前世の姿。天界には人間と見た目が変わらない者が多い中、人型ながらも白い鱗の肌、角など普通の天界人とはかけ離れた容姿を持つ。闘神一族出のエリート軍人。敖広、敖欽、敖順らとともに竜王四兄弟と呼ばれている。金蝉達が逃走する際に人質とされたが、彼らといる内に少しだけ感化された。
- 李塔天(りとうてん)(声:[アニメ版] 磯部勉、[CDドラマ版] 稲葉実)
- ナタクの父親。ドレッドヘアと髭面がトレードマーク。悟空に「う●こ頭」と呼ばれた。天界での地位はさほど高くはなかったが、息子のナタクが闘神太子になったのを機にその立場を利用し、のし上がっていった人物。ナタクを使い、悟空や金蝉達を殺そうとした。