机「9」文字事件
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机「9」文字事件(つくえきゅうもじじけん)とは1988年(昭和63年)2月21日に発生した、中学校の警備員を監禁し、その間に学校内の机447個と椅子9個を校庭に運び出しアラビア数字の「9」の形状に並べた事件である。そのため謎の「9」机文字事件ともいわれている。
[編集] 事件の概要
東京都世田谷区の区立中学校に、突然男たちが乱入し宿直していた警備員をトイレに監禁し、3時間後に警備員が脱出すると校庭に「9」の形状に机が整然と並べられていた。その脇には小さく「9」の字に椅子9個が並べられていた。犯人は作業を大人数で行ったのは間違いなかったが、そもそも目的も動機も全く見当のつかない行動であった。そのため、オカルト的憶測や、推理事件の題名に関係する「9」ではないかなど、なんらかの意図があるのではないかといわれていた。しかし4月になって犯人グループとして同中学校のOB9名(当時22歳)が逮捕された。犯行の動機はグループの人数のほか「9」が一番好きな数字であったために並べただけという、単なるいたずらであった。しかしながら彼らに対して主犯格3名には執行猶予付きの懲役刑、ほかの者に対しても罰金刑が言い渡され、彼らはいたずらに対して刑事罰という大きな代償を支払ったのであった。