杖立温泉
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杖立温泉(つえたておんせん)は、熊本県阿蘇郡小国町(旧国肥後国)にある温泉。
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[編集] アクセス
[編集] 泉質
- 塩化物泉
湧出温度が約100℃である。
[編集] 温泉街
杖立川沿いの谷間の狭地に大型旅館やこじんまりとした旅館、湯治客を対象とした旅館など様々な旅館が22軒存在する。
温泉街では湯巡り手帳を発行している。
共同浴場は5軒存在する。元湯、薬師湯、御前湯、流泉湯、第二自然湯である。また、足湯のある公園も存在する。
なお、当温泉一帯は公式HPでは阿蘇くじゅう国立公園と書かれているが、厳密には耶馬日田英彦山国定公園に含まれる。
[編集] 歴史
開湯伝説によると、応神天皇の産湯として使われたとされることから約1800年の歴史があることになる。その際に使われた源泉が現在の共同浴場元湯の地から湧出していたと言われる。但し、現在の元湯は湯船の地での湧出ではなく、別の源泉からの引湯である。
杖立の地名は、その名は、一説には、杖の助けを借りてやってきた人が、湯治により健康を取り戻し、帰る時には杖なしで済むという弘法大師の由来(それだけ効能があるということ)から名づけられたものとされる。
以下の短歌が温泉名の由来となった。
湯に入りて 病なおれば すがりてし 杖立ておいて 帰る諸人
江戸時代は熊本藩の御前湯が置かれた。現在は共同浴場御前湯となっている。
戦後は『九州の奥座敷』と呼ばれ、歓楽街温泉としても栄えたが、近傍の黒川温泉などが脚光を浴びるのは対照的に衰退は否めなかったが、近年、その温泉情緒や歴史的由来等を生かしたまちづくり的活動が盛んになりつつある。