東常縁
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東常縁（とうつねより：1401年（応永8年）？ - 1484年4月11日（文明16年3月16日））は、室町時代の武将であり、歌人でもある。父は東下野守益之。法名は素伝。東野州とも称される。生年は1405年（応永12年）、1407年（応永14年）とも言う。
始め冷泉派の清巌正徹にも和歌を学ぶが、1450年（宝徳2年）正式に二条派の尭孝（ぎょうこう）の門弟となる。1455年（康正元年）下総国で起きた本家にあたる千葉氏の内紛を収めるため、将軍足利義政の命により、嫡流の千葉胤賢の遺児実胤と自胤を支援し関東を転戦した。だが、古河公方足利成氏が常縁に敵対的な介入を図ったために、成果は芳しくなかった。しかも、関東滞在中に応仁の乱が発生し、所領である美濃国郡上を斎藤妙椿に奪われたが、これを嘆いた常縁の歌により所領の返還がかなった。1471年（文明3年）、宗祇に古今伝授を行っている。後年「拾遺愚草」の注釈を宗祇に送っている。
東常縁は、古今伝授の祖として注目されるが、当時の歌壇の指導者であったわけではなく、むしろ二条派歌学の正説を伝えた歌学者としての功績が大きい。家集には「常縁集」、歌学書には「東野州聞書」がある。
