株仲間
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株仲間(かぶなかま)とは、問屋などが一種の座を作り、カルテルを形成することである。株式を所有することで、構成員として認められた。
[編集] 概要
当初は私的な集団であったが、享保の改革で江戸幕府に公認され、冥加金(上納金)を納める代わりに、販売権の独占などの特権を認められた。田沼意次時代には、さらに積極的に公認され、幕府の現金収入増と商人統制が企図された。自主的に結成された株仲間を「願株」、幕府によって結成を命じられた株仲間を「御免株」と呼んで区別した。株仲間の公認は、願株の公認を指す。
天保の改革で水野忠邦は株仲間による流通の独占が物価高騰の原因であるとして、1841年-1842年に掛け、冥加金の上納を停止させ、株仲間の大半の解散を命じた。しかし、かえって流通の混乱を招き、水野失脚後の1851年、冥加金不要の問屋仲間として再興。1857年に再び株仲間となった。再興後は株数を増やされ、新興商人を取り込もうとした。
明治維新後の1872年(明治5年)、再び株仲間は解散を命じられ、以降復活することはなかった。株仲間構成員の多くは、商業組合に改組されていった。
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