桜井毅
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桜井 毅(さくらい つよし、1931年 - )は、経済学者・マルクス経済学研究者。武蔵大学名誉教授。経済学博士。「櫻井毅」とも表記することがある。
[編集] 略歴
1931年生まれ、東京市出身。武蔵大学経済学部卒業、東京大学大学院社会科学研究科博士課程修了。その後、武蔵大学経済学部教授を経て、1992年武蔵大学長に就任し2000年まで努め退職、2000年に同大学名誉教授の称号を受ける。
1967年に「生産価格論研究」で東京大学より経済学博士の学位を受ける。
日本の代表的なマルクス経済学者である宇野弘蔵に師事し、桜井の生産価格の理論は、宇野経済学の原理論と呼ばれる分野に大きな影響を与えた。同時に経済学史の分野においても、独創的な論考が数多くある。
桜井の関心は経済学者の域を越えて幅広く、戦前から戦中、戦後にかけて一貫して個人書店として貴重な文学書を刊行し続けた櫻井書店店主櫻井均に関する論考『出版の意気地-櫻井均と櫻井書店の昭和』のような貴重な研究もある。
[編集] 著書
- 生産価格の理論 - 東京大学出版会 1968 ISBN 4130460102
- 宇野理論と資本論 - 有斐閣 1979 ISBN 4641063508
- イギリス古典経済学の方法と課題 - ミネルヴァ書房 1988 ISBN 4623018083
- 経済学史研究の課題 - 御茶の水書房 2004 ISBN 4275003519
- 経済学を歩く―講演集 - 新読書社 2003 ISBN 4788050196
- 時代を流れる - 方丈堂出版 1991
- 自ら調べ自ら考える 変貌する大学の中から - 方丈堂出版 2001 ISBN 4894800012
- 出版の意気地―櫻井均と櫻井書店の昭和 - 西田書店 2005 ISBN 4888664064