楊彪
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楊彪（ようひょう、142年－225年）は、後漢末期から三国時代にかけての政治家、学者。前漢初期の赤泉侯楊喜や昭帝時丞相の安平侯楊敞の子孫といわれるが、楊敞は楊喜の子孫としておらず、また『後漢書』本傳でも楊喜・楊敞の子孫とは記されていないので（注に引かれる）、実質的に後漢の名族、弘農楊氏は楊震に起家したと考えられている。(狩野直禎の説による) 楊震の曾孫、楊秉の孫、臨晋侯楊賜の子、魏に仕えた楊修の父。妻は袁術の妹。字は文先。
[編集] 略要
[編集] 名門として
弘農郡華陰の人。累世太尉と称される家柄で(楊彪も太尉に至った事から、後に四世太尉といわれるようになる)、家学「欧陽尚書」を習得し教授した。朝にあっては東観（漢の国史編纂室）で蔡邕らと同僚だった。董卓の入朝後、三公を歴任した。董卓が長安への遷都を実行に移そうとしたとき、これに反対したが、かえって董卓の怒りを買って罷免されてしまった。
董卓の死後は復職して献帝と共にあった。献帝が曹操に迎えられた時、献帝の側近集団は董承以下、楊彪も含めて曹操の献帝擁立及び許への遷都は望んでいなかったこともあって、曹操は楊彪を警戒していた。さらに曹操が天子に拝礼した際、楊彪が色を作したので、曹操は暗殺されるのではないかと恐れ、袁術と姻戚関係にあったことを理由に処刑しようとした。しかし孔融らが弁護したため、助けられた。王沈の『魏書』によると袁紹が楊彪や孔融を処刑するよう命令したといわれるが、『陳琳集』の檄文にあるように、楊彪は曹操に嫌われていた。その後は曹操に仕えることを拒絶し、足の病気を理由に出仕しなかった。
晩年は息子の楊修が曹操によって処刑されるなどの不幸もあった。しかし、曹丕が皇帝として即位すると、「徳高き老人」として表彰された。225年、84歳という高齢で死去した。
