横須賀造船所
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横須賀造船所(よこすかぞうせんじょ)は江戸幕府により横須賀市に開設された造船所。大政奉還後は明治政府が引き継ぎ、のちに海軍省の管轄となる。現在は在日米軍横須賀海軍施設となっている。
構内には幕末の遺構が残り、貴重な近代化遺産の一つと言われる。
[編集] 概要
幕末の1866年(慶応元年)、幕府の勘定奉行小栗忠順の進言により、フランスの技師レオンス・ヴェルニーを招き、横須賀製鉄所として開設される。のちに造船所とするため施設を拡張に着手したがその間に幕府が瓦解、明治新政府に引き継がれ、1871年に完成した。工部省などの管轄を経て、1872年海軍省の管轄になった。のちに海軍工廠となり、軍艦を製造した。
第二次世界大戦後は在日米軍の基地となっている。幕末に造られたドックが残っており、造船は行っていないが、艦船の修理に使用されている。造船で幕末から平成12年まで活躍したウォーターハンマーが横須賀市内のヴェルニー公園内にあるヴェルニー記念館に展示されている。また横須賀港の歴史は、横須賀中央駅近くの人文博物館で学ぶことができる。