止血
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止血(しけつ)とは血液の流出を止めることである。
怪我などで出血してしまったときに、応急処置として失血を防ぐ目的でされる。 特に動脈出血の場合、多量の失血が予想され命にも関わってくるので、一刻も早い止血が要求される。
[編集] 止血の方法
- 直接圧迫止血法:ガーゼなどをあてがい、出血している箇所を直接圧迫しながら包帯などで巻いて止血する方法。
- 間接圧迫止血法:止血点を圧迫して止血する方法。止血点は動脈の出血した箇所と心臓の間にある、血液の流れを止めることが出来る点である。皮膚に近い浅いところにあるものは押すことで、骨に近い深いところにあるものは筋肉ごとひねることで圧迫できる。動脈出血の場合この方法でしか効果は得られない。
- 止血帯法:上記の方法で止血できないときに、止血帯を使い止血する方法。
- 焼灼止血法:傷口を焼いて止血する方法。大昔から傷口を焼コテで焼いたりして止血を行っていた、特に手足の切断などの大怪我の場合には古代より用いられてきた止血法である。現在では一般人や救急隊員が行う応急処置としては認められておらず、医師が薬剤や電気メスなどの機器を使用して行う止血法である。家畜やペットなどに対しては獣医師でなくても一般の牧場などで行われている
[編集] 注意
出血の95%は直接圧迫で止血できる。このため、他の方法を覚えることに時間を費やすよりは、直接圧迫一つを覚えた方が効率がよい。心肺蘇生法の基準をまとめた「国際ガイドライン2005」では、市民救助者は直接圧迫以外の止血法を覚える必要ないと明記されている。
直接圧迫以外の長時間の止血は細胞の壊死を招くため、完全に止血するのではなく少しだけは流れるようにする 方がよい。これは、医療従事者以外は事実上実施がきわめて困難な方法である。
[編集] 関連項目
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