流行り神 警視庁怪異事件ファイル
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ジャンル | ホラーアドベンチャー |
対応機種 | プレイステーション2 |
発売元 | 日本一ソフトウェア |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM |
発売日 | 2004年8月5日 |
価格 | 6,090円 |
対象年齢 | CERO15歳以上対象 |
流行り神 警視庁怪異事件ファイル(はやりがみ けいしちょうかいいじけんファイル)は都市伝説を題材にした日本のコンピューターゲーム。開発・販売元は日本一ソフトウェア。
2004年8月5日にプレイステーション2で発売され、1年後の2005年7月14日に改良を加えた廉価版「Revenge」が発売、2005年12月15日には更なる改良を加えプレイステーション・ポータブルで最終版「PORTABLE」が発売された。
目次 |
[編集] 概要
主人公は警視庁の刑事として、「こっくりさん」や「赤マント」「さとるくん」といった都市伝説を題材にした奇妙な事件を解決していく。ゲームは文章と絵が表示され、要所要素で現れる選択肢の中から適切と思われるものを推理し選択、事件の謎を解いていくというホラーテイストのテキストアドベンチャーである。プロデューサー・シナリオライターは新川宗平。キャラクターデザイン、イラストレーションは菅原健。
特徴的なシステムに「カリッジ・ポイント」(Courage Point)という「勇気」を必要とする選択肢がある。これはシナリオ開始時に割り振られる特定数のポイントで、カリッジが必要な選択肢は赤い六角形が表示され、これを選択するとカリッジを1つ消費する。そのシナリオでカリッジを使い切ってしまうと、カリッジが必要な選択肢は選べなくなってしまう。このため、どこでカリッジ・ポイントを使うか考える必要がある。
また、ゲーム中の要所要所では「セルフ・クエスチョン」「推理ロジック」があり、ここでの主人公の推理がシナリオの評価に影響する。「セルフ・クエスチョン」は主人公が今までの状況を自問自答して整理することで、捜査の方針を決定する。矛盾するような選択を選ぶと評価が下がってしまう。「推理ロジック」はゲーム中で得たキーワードを当てはめ事件の関連図を作る場面。選択肢の総当りだけでは解けないようになっている。ここで間違った推理をすると評価が悪くなり、真実を解決できなかったり、次のシナリオに進めないこともある。
[編集] 主な登場人物
- 風海純也(かざみじゅんや)※ゲームでは名前変更可能
- 本作の主人公。警察史編纂室に配属されている新米の青年刑事。いわゆるキャリア組で、警察史編纂室に来る前は警視庁捜査一課に配属されていた。階級は警部補。
- 小暮宗一郎(こぐれそういちろう)
- 警察史編纂室に配属されている刑事。風海純也とコンビを組むことになる。ゴツイ風貌で体格がよく、ベテラン刑事のようにみえるが、実は27歳の独身。柔道や空手などの武術も嗜んでいるが、見かけによらず気が小さく、怪談話が苦手。
- 犬童蘭子(いんどうらんこ)
- 大阪弁でしゃべる純也たちの上司。いつも、テレビを見るかギャンブルに勤しんでいる。謎の多い人物。
- 霧崎水明(きりさきすいめい)
- 都内の三流大学で民俗学を教えている若き大学教授。中学のときに両親を失い、父の知り合いであった純也の父親に引取られた。純也にとっては兄のような存在で、純也は時々相談に乗ってもらうことになる。
- 式部人見(しきぶひとみ)
- 間宮ゆうか(まみやゆうか)
- 水明の大学の学生。ショートヘアで明るい女の子。自称「オカルト専門ジャーナリスト」。オカルトに興味があり、カメラを手に純也たちについて回る。しかし本人の霊感は0。霧崎を師として尊敬している。
[編集] 各話の登場人物・物語
第零話<チェーンメール>
- 警視庁地下のとある一室。暇を持て余していた主人公(風海純也)の元に、一通のチェーンメールが届いた。「連続殺人犯を目撃した――。このメールを受け取ったら電話番号を書いて送って欲しい。無理なら、3日以内に10人に送って欲しい。」あからさまに怪しいメール。しかし、正義感か好奇心か――主人公はそのメールに応える。するとその後、差出人だという女性から、連絡が入る。その女性は主人公に、犯人の名前を教える。その名前は「はっとりえりさ」
- 川原ミユキ(かわはらみゆき)
- 国民的人気の歌手。都内の連続殺人事件の目撃者。本名は、「服部えりさ」小暮宗一郎が憧れる人。
- 林奈緒 (はやしなお)
- 都内の連続殺人事件のもう一人の目撃者。冷たい感じの人。しかし、殺人鬼を止めたいと強く願う。
- はっとりえりさ
- 今回の連続殺人事件の犯人。川原ミユキの本名と同じ名前だが、関連性は不明。
[編集] 流行り神Revenge
ジャンル | ホラーアドベンチャー |
対応機種 | プレイステーション2 |
発売元 | 日本一ソフトウェア |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM+ドラマCD |
発売日 | 2005年7月14日 |
価格 | 2,940円 |
対象年齢 | CERO15歳以上対象 |
「流行り神Revenge(はやりがみリベンジ)」は「流行り神」に改良を加えた廉価版。シナリオなど基本的なゲーム内容は同じだが、値段が安くなって再リリースされ、パッケージも変更されている。
ゲーム内容での改良点は以下の3箇所。
- スキップの高速化
- 未読の文章でもスキップできるように
- 一度選んだ選択肢にチェックがつくように変更
「データコンバート」機能があり、通常版のセーブデータを読み込んで、Revengeで使用可能にすることができる。
おまけとして都市伝説を題材にしたドラマCD「呪われた都市伝説」が付属している。
[編集] 流行り神PORTABLE
ジャンル | ホラーアドベンチャー |
対応機種 | プレイステーション・ポータブル |
発売元 | 日本一ソフトウェア |
人数 | 1人 |
メディア | UMD |
発売日 | 2005年12月15日 |
価格 | 5,040円 |
対象年齢 | CERO15歳以上対象 |
その他 | ゲームシェアリング対応 |
「流行り神PORTABLE(はやりがみポータブル)」はRevengeにさらなる改良を加え、プレイステーション・ポータブル(PSP)に移殖したバージョン。
シナリオなど基本的なゲーム内容は同じだが、PS2版には無かった新規のイベントグラフィックが30枚追加されている。さらにL、Rボタンに機能を割り振ることができるショートカットキー機能が追加され、操作系も改良されている。また、UMDになり容量が増えたことで6話分のオーディオドラマが追加されている。無線LANのアドホック機能を使い体験版を他のPSPに送信できるゲームシェアリング機能にも対応している。
続編である『流行り神2』の予告ムービーも収録されているのだが、2006年末の時点では具体的な続編の発売告知はされていない。
オーディオドラマ
- 第一夜 笑顔の男
- 第二夜 残念ながら
- 第三夜 償いメール
- 第四夜 同窓会
- 第五夜 死因
- 第六夜 肉
[編集] 流行り神 the Movie
流行り神 the Movie(はやりがみ ザ・ムービー)は2006年8月より流行り神の公式サイトで配信されている実写によるショートホラームービー。タイトルこそPS2、PSPで発売されたものと同じだが、シナリオや登場人物はゲームと異なるオリジナルとなっている。1話につき異なる2つの結末が用意されている。制作は白組。
- 第一話 「さとるくん」(8/18配信)
- 第二話 「チェーンメール」(10/4配信)
- 第三話 「こっくりさん」(11/22配信)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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