渡辺勝 (戦国武将)
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渡辺 勝（わたなべ すぐる、？ - 大永4年（1524年））は戦国時代の武将。毛利氏の家臣。子は渡辺通。
渡辺氏は源頼光の家臣渡辺綱の流れを汲む一族。嵯峨源氏の伝統に従い、代々一字名を名乗った。 安芸の渡辺氏は毛利氏の安芸下向に同行して以来の譜代の家柄。
1523年、毛利元就家督相続の起請文に署名した15人の家臣の一人。その際、元就の居城多治比猿掛城に直接出向いたのは勝だという。しかしその翌年、尼子氏と結んで坂広秀・桂元澄らと共に元就の弟の相合元綱を擁立して反乱を起こしたため殺害される。一説によると、勝は郡山城において元就にみずから手討ちにされ、深谷の下に叩き落とされたという。
彼が何故反乱を起こしたかは不明である。しかしいくつかの説がありある程度は推測される。井上氏の総領である新参の井上元兼が、譜代の渡辺家より上位の席次に力任せに居座ろうとしたというエピソードも伝わっており（ただし勝の存命時のことかどうかは不明）、拡大する毛利家の中で自身が非主流派の立場に置かれつつある焦りがあったのではないか、という推測も成り立ちうる。
勝の居城は毛利元就の手勢に襲撃され、勝の一族はほとんど殺害されたが、子の通は山内直通の元に逃亡した。彼は後に許されて元就の家臣となった。大内氏の月山富田城の戦いに毛利家臣として参加するも、大内氏が敗北したため、1543年に元就の身代わりになって、他の六人の毛利家臣とともに討死している。
