燭陰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
燭陰(しょくいん(Chuyin)別名:燭龍(しょくりゅう))は、中国に伝わる人面竜身の神で、1000里にもおよぶ赤い身体をしているという。
燭陰には色々な異説があるが、共通しているのは自然そのものの化身であるということ。
中国北部の鐘山あるいは章尾山に棲み、そこから天地を見ている。その両目は縦に並んでいるともされ、一方が太陽、もう一方が月とされる。燭陰が放つ光は、大地の果てまで照らす。そして、両目を共に開くと、大地を焼き尽くすような酷暑をもたらすとされている。
飲食をせず、呼吸もしないが、一度息を吐くとそれは風となり、大地を吹き抜ける。強く息を吐くと冬が訪れ、ゆっくりと吐くと夏になるという。
燭陰は天地創造神のバリエーションの一つと考えられている。