犬吠埼
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犬吠埼(いぬぼうさき)は関東平野の最東端、太平洋に突出する岬。千葉県銚子市の利根川の河口に近くにあり、岬には国内屈指の名灯台として知られる犬吠埼灯台が屹立することで知られる。
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[編集] 概要
付近一帯は水郷筑波国定公園に含まれる景勝地で、風光明媚な海岸線はかつて数々の文人、墨客が訪れ、高浜虚子、国木田独歩、佐藤春夫などの歌碑、詩碑が立つ。また岬からは富士山のような高地や離島を除けば、日本国内で最も早い初日の出を拝むことができる場所として知られている。沿岸には遊歩道が設けられており、古くから「関東舞子」と呼び親しまれ、日本の渚百選にも選ばれた犬吠埼君ヶ浜がある。
[編集] 名の由来
犬吠埼という地名には諸説があるが、中でもよく知られるものが義経の愛犬「若丸」が岬に置き去りにされ、主人を慕う余り、7日7晩泣き続けたことから犬吠(犬が吠く)と名付けられたという説である。他にはかつて一帯にはアシカ(ニホンアシカ)が繁殖しており、その鳴き声が犬に似ていたことから、犬吠埼と名付けられたという説もある。
[編集] 岬と崎、埼、碕
埼という字が最後に付く岬は珍しい。これは埼という地名が土偏の成り立ちのごとく、草木が生えない荒れ地が突出している地形を表すからである。一方、岬、崎は山がそのまま海に迫り上がった地形を指し、石偏の碕は、石がゴロゴロとしている海岸が突き出た地形を表す、といわれている。他に土偏の埼が用いられる岬では和歌山県の日ノ御埼などがある。また石偏の碕が付く岬は島根県の日御碕が著名である。
[編集] 関連項目
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