独身の貴族
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独身の貴族 (The Adventure of the Noble Bachelor、1892年)は、アーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズ作品の1つ。「ストランド・マガジン」1892年4月号初出。
この作品が収録されている短編集「シャーロック・ホームズの冒険」に掲載されている他の短編『花婿失踪事件』との対比から、『花嫁失踪事件』としている訳本もある。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
1887年（異説有り）10月、セント・サイモン卿とハティ・ドーランとの結婚式中、ハティが姿を消してしまう。サイモン卿から依頼があり、シャーロック・ホームズがこの難事件を解決する。
依頼者セント・サイモン卿はハティ・ドーラン嬢と婚約し、結婚式を挙げる。その式の間、教会の一番前の席に見知らぬ男が参列していた。式が終わって退場するとき、花嫁が花束を落として拾い上げてくれたのもその男である。披露宴の席上、花嫁は気分が悪くなったと言って自室に引き下がり、いつまでたっても帰ってこないので父親が様子を見に行ったところ、花嫁が消えたことがわかったのである。
ホームズはその話を聞き、すぐに事件の真相を解明してしまう。ホームズはワトスンを置いて外出してしまうが、その間にホームズの部屋に5人ぶんの宴席が用意される。来客があるとのことで、そのひとりはセント・サイモン卿だった。ホームズによると、あと2人の来客があるという。
[編集] 年代について
聖典中では3度、年代に関わる記述がある。すなわち、この事件は「4年前のドラマ」であり、「私（ワトスン）が結婚する2～3週間ほど前」に起こった事件である。また、サイモン卿は1846年生まれで「41歳」としていることから、1887年の事件であると考えられる。
ただしワトスンが結婚したのは1888年と考えられ、「4年前」もこの作品が発表された1892年を基準としているとすれば、1888年の事件である可能性もある。また、1886年説を採るホームズ研究家も存在する。
