相対速度
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相対速度(そうたいそくど)とは、ある物体の速度を考えるとき、別の物体からその物体を観測したときの速度のことである。宇宙には絶対的な座標軸というものがないので、本来は速度といえば必ず相対速度である。地上での速度は、地球から見た相対速度であると言える。
以下に自動車での例を示す。
- 同じ方向に並行する自動車A、Bがあり、Aが40km/h、Bが70km/hで走行しているとき、Aの車内からBを見た場合、30km/hで走行しているように見える。
- 双方とも同じ速度で走行しているとき、Aから見たBは止まっているように見える。(A、B逆でも同様)
- 対向するAとBがあり、Aが40km/h、Bが70km/hで走行しているとき、Aから見たBは110km/hで走行しているように見える。(逆でも同様)
実際の相対速度は、ベクトル演算で求めることができる。 観察する側をA、観察される側をBとし、それぞれの速度ベクトルを Va、Vb とすると、相対速度は Vb-Va となる。ただし、光の相対速度は、観測者の位置・動きに依らず、常に一定である。