神戸商船大学
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神戸商船大学(こうべしょうせんだいがく)は、兵庫県神戸市にあった国立大学。2003年10月1日に神戸大学と統合、神戸大学(深江キャンパス)海事科学部を発足。以後も、神戸商船大学は、在籍する学生のために存続していたが2004年3月31日国立大学が独立行政法人化し国立大学法人となるのにあわせて廃校した。在学生は同日付で神戸大学に転籍した。神戸商船大学は、一般に想像される船舶職員養成とは裏腹に、学部の4つの教育課程のうち、1つのみ、船舶職員養成に関係し(商船システム学課程)、残り3つの課程は工学課程であった(輸送情報システム工学課程、海洋電子機械工学課程、動力システム工学課程)。
1979年には、船員教育とともに関連する科学技術教育の充実の両立を教育方針とし、輸送科学科、1980年には海洋機械管理学科を設立。大学院修士課程を1979年に設置。1997年には博士課程を設置。
[編集] 概要
本部と学舎は、現在の神戸大学海事科学部「深江キャンパス」にそのまま引き継がれている。
- 神戸市東灘区深江南町5-1-1
[編集] 沿革
私立川崎商船学校→神戸高等商船学校→神戸商船大学と受け継がれてきたと思われているのは一般的であり神戸大学海事科学部でも神戸商船学校が神戸商船大学の前身だと認めている[1]が、国立学校設置法から見て神戸商船大に包括されている学校はない[2]のである。受け継がれているのは深江の校地施設だけである。
私立川崎商船学校→神戸高等商船学校は、高等商船学校神戸分校時代を経て、海技学院とともに海技大学校となった。
- 1917年 - 私立川崎商船学校設立。
- 1920年 - 官立に移管され、官立神戸商船学校と改称。
- 1925年 - 文部省所管とされ、官立神戸高等商船学校と改称。
- 1945年4月 - 官立高等商船学校に統合され、高等商船学校神戸分校と改称。
- 1946年3月 - 高等商船学校神戸分校廃止、全施設及び教職員が海技学院に継承される[3]。
- 1952年 - 国立神戸商船大学設置、海技学院に継承されていた高等商船学校神戸分校の施設がこの大学へ移管される[4]。
- 1979年 - 輸送科学科および、大学院修士課程設置。
- 1980年 - 海洋機械管理学科設立。
- 1997年 - 大学院博士課程設置。
- 1998年 - 地域共同研究センター設置。
- 2000年 - 課程制を導入し、商船システム学課程、輸送情報システム工学課程、海洋電子機械工学課程、動力システム工学課程の教育システムとした。
- 2003年10月 - 神戸大学と統合し、神戸大学海事科学部となる。
[編集] 脚注
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