立ちごけ
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立ちごけ(たち -)とは、オートバイ・自転車の転倒の一種。停車中、ないしは停車しようとする際に足をうまくつけず転倒するものをいう。立ちゴケ、立ち転けなどとも表記する。
[編集] オートバイにおける立ちごけ
オートバイの転倒は、通例、走行中にタイヤが滑ることなどが原因となり、バランスを崩すことによって発生する。オートバイは停車中には自立できないものであるため、停車中には足をついて支えるのがふつうであり、停車中には滅多に転倒することはない。
しかしながら、「停車中にタイヤが、あるいはオートバイを支えている足が滑った」「停車しようとして足をつきそこねた」などの理由で、停車状態でも転倒することがある。これが「立ちごけ」である。
オートバイのビギナーでは珍しいものではないが、ベテランでも慣れに甘えた結果の油断がときおり立ちごけを引き起こす場合がある。停車中あるいはごく低速時であるため大きな怪我や破損につながることはあまりないものの、大型オートバイの場合にはオートバイの自重による部品の破損や、下敷きになることで搭乗者が怪我をすることも十分考えられる。
[編集] 自転車における立ちごけ
自転車における立ちごけは、大きく2つに分けられる。
1つ目は自転車から降りる際、自転車に積んだ重い荷物を支えきれず転倒するものである。特に腕力の弱い主婦に多い。静止時には非常に重く感じられる荷物であっても、走行中にはそれを感じにくいという錯覚が事故の原因となっている。荷物だけでなく乳幼児を自転車に同乗させている場合に、乳幼児もろとも転倒するという事故も発生している。日本においては自転車に同乗させられる子供の数は1人であり、子供を2人以上載せると法律違反となるということに注意しなければならない。また同乗させる際には子供用ヘルメットを着用させることが望ましい。
2つ目は信号などで停車しようとする際に、ペダルから足を外す事ができずに転倒するものである。スポーツ用自転車等ではビンディングシステムにより足をペダルに固定することができるが、この固定を外すにはコツが必要で、慣れないうちは外せずに、そのまま転倒してしまうことがある。オートバイと同じくビギナーでは珍しくない。