第102号 (哨戒艇)
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第102号(だい102ごう)は、大日本帝国海軍の哨戒艇(艦艇)である。
アメリカ合衆国海軍|アメリカ海軍]]のクレムソン級駆逐艦の一隻として竣工したスチュワート(USS Stewart, DD-224)は、蘭印・スラバヤの浮きドックに入渠中に日本軍の侵攻を受けたためドックごと自沈を試みるが失敗し、日本軍に鹵獲されて現地で復旧・改装工事を受けた後、翌年には第102号哨戒艇として日本海軍に編入された。この際に4本あった煙突のうち前の2本は1本にまとめられて日本式となったが、特徴的な平甲板はそのままとされた編入後は船団護衛任務等に就いていたが、日本の勢力範囲内に侵入した米軍にたびたび目撃されたため、スチュワートを爆沈処分させたと信じていた米軍は混乱したといわれている。日本の敗戦により日本本土へ進駐した米軍は広島で本艦を発見して自軍への再編入を果たしたが、亡失扱いとなっていたスチュワートの艦名はすでに新造艦に付与されており、本艦はDD-224として米本国への帰還を果たした。だが帰国翌年には砲撃演習の標的として処分され、波乱の生涯に幕を閉じた。
[編集] 歴史
- 1920年 竣工
- 1942年3月 スラバヤで日本軍に鹵獲される
- 1943年9月20日 復旧・改修工事完了。大日本帝国海軍に編入され、第102号哨戒艇となる。
- 1945年 日本の敗戦により米軍に再接収され、米本国へ回航。
- 1946年 標的として処分
[編集] 同型艦
- 米海軍駆逐艦クレムソン級全艦