粕壁
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粕壁(読みはかすかべ)は、埼玉県春日部市の江戸・元禄期からの記されている地名。春日部と表記する場合と漢字の読みは同じ。春日部駅東口周辺から東武野田線八木崎駅の所在地と周辺の住居表示にも旧名粕壁という表記になっており2007年現在でも使われている地名。
かすかべの表記は何度か変更されている。
南北朝時代(14世紀)、新田義貞の家臣春日部氏が当地を領地としたことから「春日部」の地名が生まれたとされるが、その後江戸時代正保年間(西暦1645年頃)には「糟壁」、元禄年間(西暦1700年頃)には「粕壁」の字が使われていたと言われている。高橋至時・伊能忠敬らによる大日本沿海輿地全図でも「粕壁」と記されている。明治期に入ってからも粕壁という漢字表記で行政機関でも使われてきた。無論、東武鉄道の春日部駅も開業時から1949年まで粕壁駅という漢字表記で使われていた。1944年に南埼玉郡粕壁町と内牧村(現在の春日部市栄町・梅田・内牧)が合併した際に春日部町とし、表記を改めた。
2005年10月1日、庄和町との合併により、大字は廃止された。例えば、春日部駅は「春日部市粕壁一丁目」にある。なお、「春日部市春日部」という地名は存在しない。 区画整理前は現在の一ノ割の一部から中央1~8丁目、南1~3丁目の一部、粕壁1~4丁目、粕壁東1~6丁目、緑町6丁目、緑町2丁目が大字粕壁だった。南埼玉郡粕壁町の時代(1944年以前)は上記に掲げてる地域が粕壁町の区域。