聖マラキ
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マラキ(St.Malachy , Maolmaedoc,あるいは、Maelmhaedhoc O’Morgair 「送られた者」の意。1094年?‐1148年11月2日)は、アイルランド出身のカトリック聖職者。アーマーの大司教。いわゆる聖マラキの予言で知られるが、本人との関連を裏付ける史料は見つかっていない。
アイルランドでも有力な家系としてアーマーで生まれ、25歳という異例の若さで司祭に任命。バンガー修道院長、コノール司教を経て1132年-1136年アーマー修道院大司教となる。また、生前は数々の奇跡をも行ったと伝えられる。
ローマ巡礼の際にクレルヴォーのベルナルドゥス(ベルナール)と出会い、以降も親交を深めていった。その巡礼がきっかけで、アイルランドにローマ式式典を導入したともいわれている。1148年の2度目のローマ巡礼の最中、熱病に冒されクレルヴォーで死去した。死後、その聖徳が認められ、1190年に列聖された。(記念日は11月3日。)
なお、聖マラキの姓名は、母国アイルランドでの標準的な綴りでさえ数種あり、Naomh Maoileachlainn (Maelsheachlainn)等。母国では聖シャハナル(St Seachnall)への信奉者の意。姓に接頭するmaoli,maelは、同じく母国語では「剃髪した修道士」の意。出身国であるアイルランド語の数種の表記、それに該当する、まだ一つには定まっていなかった英語表記、一般に知られているラテン語表記とあった。