自己採点
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自己採点(じこさいてん)とは、受験した試験やテストの結果を受験者本人が採点することである。
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[編集] 概要
自己採点は、受験者自らが試験の結果を採点することで、その試験における自己の評価がどのようであるかを知るために行われる。 自己採点が行われる場面としては次のような場面が考えられる。
1つ目は、正式な採点を実施者が行うものの、その得点が公表されないまたは公表されるまでに時間がかかる場合である。入学試験や採用試験などの選抜では、試験問題や解答は比較的速やかに公表されるものの、受験者の得点は直ちに分からない。しかし、その結果によって合否や、その後の受験者の行動に大きく影響を及ぼす。そのため速やかに自らの得点を知る必要がある。代表例として、大学入試センター試験が挙げられる(詳しくは後述する)。
2つ目には、実施者が正式な採点を行わない試験・テストについて、公表された模範解答を元に受験手が自ら採点を行う場合である。学校の授業等で行う小テストや模擬試験などが例である。多くの場合このような試験・テストは、試験結果そのものを何らかの評価に用いることがなく、受験者の習得内容の確認を主な目的としている。そのため試験終了後すぐに模範解答が公表されたり、試験の実施者が試験内容の要点を解説したりすることもある。
どのような試験についてもたいてい模範解答またはそれに準ずるものが公表されるが、自己採点を行う場合、これらは不可欠である。しかし模範解答またはそれに準ずるものが速やかに公表されない場合、受験者相互による情報交換も自己採点の一種といえよう。前者のほうが自己採点結果の正確性は高いといえるが、いずれの方法を用いたにせよ、自己採点の結果が正式な試験結果と異なることも大いに考えられる。例えば解答欄を間違えた、誤字や脱字があった、自ら書いた解答を誤認した、受験者と採点者との間で解答に対する主観が異なる、などがその大きな理由である。
[編集] 自己採点に適した試験
このような理由から、自己採点しやすい試験は、解答選択式の試験ということができる。解答選択式の試験は記述式試験と違って主観に左右されず、採点基準も明確であるために、過大評価・過小評価をする可能性が少なく、比較的容易に正確な結果を出すことが出来ると考えられるからである。しかし、それでも自己採点の結果が実際の結果と正確であると断言することはできないことを、受験者は心得ておかなければならない。
[編集] 大学入試センター試験の自己採点
[編集] 意義
センター試験の場合、大学入試センターに自己の得点開示を希望しても結果を知ることが出来るのは翌年度の春となってしまうので、公立大学やセンター試験の結果を利用する私立大学に出願する際には、その結果如何によって出願大学を決める大きな要素となるセンター試験の結果を正確に知る必要があるためである。
[編集] 模範解答の取得方法
その日の深夜に各予備校からインターネット上に配信されたり、翌日の新聞に掲載される模範解答を参考にして行う。(正確な採点のためには試験時間中に問題冊子に自分の答えをメモしておくことが望ましい。)
[編集] 自己採点結果集計サービス
全国の受験者から自己採点結果を集め、平均点や各大学のボーダーラインを発表するサービスが大手予備校やベネッセコーポレーションなどのサービス企業によって行われている。多くの場合は全国規模であり、ほとんどの進学校は学校単位で利用する。
[編集] 関連項目
- センターリサーチ--代々木ゼミナールによる自己採点集計サービス
- データネット--駿台予備校・ベネッセコーポレーションによる自己採点集計サービス
- センター・リサーチ--河合塾による自己採点結果集計サービス
決めるのは、自分が相応しいが、判定で揺さぶられがちである