財務大臣 (イギリス)
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財務大臣(Chancellor of the Exchequer)は、イギリスの国政財務に対して責任を負う閣僚であり、大蔵省の長である。イギリスの四大大臣座の一つ。
財務大臣の座はイングランド史、イギリス史の中でも三番目に古い大臣職であり、元々は中世のイギリス王室財務において歳入を確保する役割を担っていた。つい最近まで、財務大臣は、国庫財政と金融政策両方を担当していたが、1997年にイングランド銀行が独自に金利を制定することを許され、この慣習は終わりを告げた。財務大臣は、他の政府機関の財務監督も担っており、内閣において首相に次ぐ政治権力を持っていると考えられている。
イギリスにおいて、財務大臣はしばしばthe Chancellorと呼ばれるが、同じChancellorの付く役職として、大法官やランカスター公領大臣などがあるが、それらは全く別の役職である。