車両総重量
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車両総重量(しゃりょうそうじゅうりょう)は、貨物自動車・バスで定積載・定員どおりに積載・乗車した状態で測定した自動車の重量をいう。頭文字を取ってGVW(GROSS VEHICLE WEIGHT)ともいう。
1994年、道路運送車両法の改正で、それまで単車(トレーラーでない)大型貨物自動車はGVW20トンに制限されていたが、これを緩和し、25トンまで認めることになった。過積載による交通死亡事故が多発したため、過積載の取締りを強化する代わりに、歩道・橋梁などの強化とワンセットで積載量の上限を緩和したものである。ちょうどこれに合わせていすゞ自動車はギガにGVW22・25トンの新規格車を設定。これが総重量という概念を広めたといえる。
道路運送車両法の保安基準では、「GVW25トン以下」と定められている。これを超えると「特別申請車両」となり、走行させるには当該道路を管轄する警察署長の許可が必要である。したがって走行区間が限定されたり、公道で走ることができなかったりする。また、GVW20トン以上の車両は道路標識等で走行を制限される道路がある。大型トラックの単車の場合、「20t超」という円形のステッカーを貼って走行しなければならない場合がある。