軍用イルカ
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アメリカ合衆国およびロシアではイルカを軍事用途に利用している。このような軍用イルカ (Military dolphin) たちの主な任務は、ダイバーの救助および機雷の探知などである。1990年代の湾岸戦争、2003年のイラク戦争においては実戦で使用された。
メディアにおいてしばしば取り上げられる小話として、アメリカ合衆国海軍が軍用イルカに機雷を装着させ、敵の戦闘員もしくは民間人を殺害させる計画を有しているのではないかという噂がある。自爆攻撃による潜水艦の破壊、毒矢の装備、ソナー撹乱機器の装着、イルカ同士の戦闘さえも計画されているとされる。米海軍ではこのような計画を否定しており、その証拠も存在しない。
ロシア海軍では1990年代にイルカ利用計画を凍結した。米海軍は海洋哺乳類計画にもとづいてカリフォルニア州サンディエゴの基地でイルカおよびアシカの研究および訓練を継続している。イルカ類としてはハンドウイルカ、マイルカなどが利用されている。
2005年にはハリケーン・カトリーナによって引き起こされた洪水によって、ポンチャートレイン湖の基地で訓練を受けていた軍用イルカが逃亡したと報道された。[1]米海軍はこの報道をナンセンスであると否定しており、現在では都市伝説であると見なされている。
水中警備に問題があるとされた、バンゴール海軍基地に30頭の配備が検討されている。