農耕
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農耕(のうこう)とは、ある共同体の食物供給の一端や全体、及び他の有用植物の需要を補うために、田畑に作物のもととなる種子、苗、球根などを植え、育て、継続的、及び循環的にその生産をあげていくための活動や実践。
農耕の起源については諸説あるが、今から約15000年ほど前、中国の長江流域で稲作を中心とした農耕が始められていたことが最新の発掘調査で確認されている。人類はそれまでの約300万年もの長い間、採集、狩猟、漁労などによって生計を 立ててきたとされるが、それらとともに新たに農耕が始められた理由として食料難が一つの説としてあげられている。農耕は大量の水が要り、ついでその管理も必要となってくるため、河川周辺など、定期的に水の供給が得られる場所が農地として選定されることが多い。世界四大文明などの古代都市文明も農耕を基礎におき、大河川流域で大いに発展した。 農耕や土器の発明により、人類は計画的に食物を生産、そして貯蔵することが可能となった。そのことは人類の生活構造に大きな変化をもたらしたといえる。
- 栽培
- 野菜・草花・樹木などの植物を植え、育てること。
- 有用植物
- 人間の生活にとって身近に必要で、役立つ食用・薬用・観賞用・工業用などの植物。
- 農作(耕作)
- 収穫を目的として、田畑にて有用植物を作ること。
- 農耕生活
- 農耕を生活の一部に取り入れて、暮らすこと。動物の飼養(牧畜)を含む場合もある。