那珂八幡古墳
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那珂八幡古墳(なかはちまんこふん)は、福岡県福岡市博多区に所在する古墳時代発生期・出現期の前方後円墳である。
[編集] 概要
福岡平野の中央に位置し、東の御笠川、西の那珂川に挟まれて両河川の下流にある。また、両河川は当時大きな入り江となって、那珂丘陵が突出し、その丘陵の上に古墳があり、そこを占領した首長(古墳の被葬者)は、両河川即ち平野全体を支配したと思われる。被葬者は、北九州の中小首長であると考えられる。
規模は、墳丘長約75m、後円径約48mあり、形状は、後円部が正円形でなく、前方部が短く撥形に開き、発生期・出現期古墳の典型的な姿を示している。
埋葬施設の主体部は、竪穴式石室に長大な割竹形木棺を使用している。また、布留式土器よりも古い土器を伴い、確実に質のよい三角縁神獣鏡を副葬している。いわゆる出現期、発生期の前方後円古墳である。
大和の発生期・出現期の前方後円墳と比べ規模は格段の差があるが、同じ時期のものと推定され、初期ヤマト政権との関係が注目される。
[編集] 副葬品
- 三角縁五神四獣鏡(直径約21.8cm)
[編集] 関連項目
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