醍醐
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醍醐(だいご)
- 牛や羊の乳を発酵させたもの。チーズの一種と思われる。妙味として珍重された。醍醐味の語源。本項にて記述する。
- 1.の意味から派生して、仏教の最高の教理。
- 京都の地名。今の京都市伏見区の北東部、醍醐寺のある周辺。
- 3.に因んで追号された。醍醐天皇
- 日本人の姓の一つ(例:醍醐忠重、醍醐直幸、醍醐正夫、醍醐猛夫)
- 六花亭の菓子の品名。チーズスフレでチーズクリームをサンドしている。
醍醐(だいご)とは、10世紀頃の日本で製造されていた乳製品である。牛乳を煮詰め熟成させて作られるチーズ様の高級食品と考えられている。
[編集] 概要
仏教の経典「大涅槃経」の中に、最上の喩えとして取り上げられていることから、中国から伝来したものと考えられているが、21世紀の現在では中国、日本双方で製造方法の伝承が絶たれており幻の食品となっている。
[編集] 製造方法の探求
延喜式では、納税に用いる蘇の製造が規定されている。蘇は醍醐を製造する前段階の乳製品であることから、蘇をベースにさまざまな手法で濃縮、熟成させ、醍醐を作り出す試みが食品研究家らの手でなされている。