鉄道模型シミュレーター
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鉄道模型シミュレーター(てつどうもけいしみゅれーたー、VIRTUAL RAILROAD MODELS;略称 - VRM)とは、アイマジック社が開発および販売する鉄道模型のシミュレーターソフトウェアの名称である。Windowsコンピュータ上に展開された最大20m×20mの3D仮想空間に部品を並べ、自由にレイアウトを作成することが出来る。
ソフトウェアの正式名称は「鉄道模型シミュレーター」であるが、ユーザー間では一般的に「VRM」と略称で表記、呼称されることが多く、版元も正式パッケージ名表記以外の項目では「VRM」と略式名称を使用している。
ソフトウェア構成はレイアウトや情景を作るCAD風の『レイアウター』と、作成したレイアウト内で鉄道模型車両を走らせることの出来る『ビュワー』の2段構成となっている。
ソフトウェアはリリースバージョンとパッケージ番号によって区別され、現在の最新バージョンは4。リリースバージョンが同じパッケージを追加することによって機能や使用可能な部品数が増加する。
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[編集] 鉄道模型シミュレーター パッケージ
[編集] 鉄道模型シミュレーター (VRM)
1998年発売開始。Windows95+DirectX5での動作環境で動かすことが出来る。
※版元オンラインショップでは販売終了。
[編集] 鉄道模型シミュレーター2(VRM2)
1999年発売開始。Windows98+DirectX5での動作環境で動かすことが出来る。レイアウターでは「レイヤー機能」を搭載。「立体交差」が可能になり「ポイント自動切り換え機能」やレールの長さを任意に設定できる「バリアブル・レール」が収録された。
- VRM2パッケージリスト -
- 鉄道模型シミュレーター2超高速版
- 鉄道模型シミュレーター2超高速版パワードバイトミックス
- 鉄道模型シミュレーター2専用オプションディスク最新版
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット1「道路、機関車、貨車」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット2「103系第1セット」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット3「103系第2セット」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット4「キハ183系第1セット」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット5「キハ183系第2セット」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット6「1号編成」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット7「EF58」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット8「EH10+貨車」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット9「E351系振り子特急電車スーパーあずさ」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット10「12系&14系座席客車」
- 鉄道模型シミュレーター2追加セット11「近鉄12200系&12400系」
[編集] 鉄道模型シミュレーター3(VRM3)
2001年発売開始。Windows98(Me)、Windows2000(xp)+DirectX7.0A以降での動作環境で動かすことが出来る。VRM2に比べ使用ポリゴン数が増加。システムには「地形エディター」や「加速度設定」、「架線敷設ツール」などの機能が搭載された。また、統合パッケージはインストール時にインターネット接続環境が必須。車両変換ツールを使用することによってVRM2の車両データをVRM3に引き継ぐことが出来る。
- VRM3パッケージリスト -
- 鉄道模型シミュレーター3 特急列車大全集1(第0号から第3号までの統合パッケージ)
- 鉄道模型シミュレーター3 特急列車大全集2(第4号から第7号までの統合パッケージ)
- 鉄道模型シミュレーター3 特急列車大全集3(追加車両と追加パーツを集めた統合パッケージ)
- 鉄道模型シミュレーター3 第0号 アイマジックセット
- 鉄道模型シミュレーター3 第1号 パワードバイトミックス
- 鉄道模型シミュレーター3 第2号 道路国鉄車輌特集号
- 鉄道模型シミュレーター3 第3号 名車輌特集号
- 鉄道模型シミュレーター3 第4号 パワードバイトミックス2
- 鉄道模型シミュレーター3 第5号 東日本特集号
- 鉄道模型シミュレーター3 第6号 東海特集号
- 鉄道模型シミュレーター3 第7号 九州特集号
- 鉄道模型シミュレーター3 トミックス追加キットF
- 鉄道模型シミュレーター3 トミックス追加キットF2
- はじめる!鉄道模型シミュレーター3セット1
- はじめる!鉄道模型シミュレーター3セット2
- はじめる!鉄道模型シミュレーター3セット3
- はじめる!鉄道模型シミュレーター3セット4
- はじめる!鉄道模型シミュレーター3セット5
※第1~5号と7号、「はじめる~セット1」は版元オンラインショップで販売終了。
[編集] 鉄道模型シミュレーター4(VRM4)
2005年発売開始。Windows2000,XP,Vista+DirectX9.0A以降での動作環境で動かすことが出来る。ソフトウェアインストール時にはインターネット接続環境が必須。価格はパソコンソフトとしては高価な部類に入る。
ソフトウェアの動作環境を「Pシェーダー&Vシェーダー2.0以上、ビデオメモリ64MB以上」とすることにより、前VRM3のソフトより、高密度かつポリゴンの量を増やした3Dモデルを描画することが可能となった。また「回転する車輪」や「車両内装」、車両の連結、切り離し、シェーダー機能を駆使した照明や夜景の表現も可能。スクリプト機能を組み込み、信号や踏み切り、鉄道模型車両の自動運転など複雑な稼動作を実現することも出来る。
車両変換ツールを使用することによってVRM3の車両データや、あらかじめVRM3に組み込んだVRM2のほとんどの車両データをVRM4に引き継ぐことが出来る。
- VRM4パッケージリスト -
- 鉄道模型シミュレーター4 第0号 Imagic規格バラスト線路等を収録。
- 鉄道模型シミュレーター4 第1号 Imagic規格スラブ線路、京都駅等を収録。
- 鉄道模型シミュレーター4 第2号 発売当時のTOMIX商品を収録。
- 鉄道模型シミュレーター4 第3号 道路関連パーツ、碓氷峠関連、東京駅等を収録。
- 鉄道模型シミュレーター4 第4号 ローカルイメージのパーツを収録。
- 鉄道模型シミュレーター4 第5号 工業系イメージのパーツを収録。
- 鉄道模型シミュレーター4 第6号 餘部鉄橋や新規イメージの基本パーツを収録。
- 小田急電鉄ロマンスカーVSE
ダイレクトショップでは2006年10月20日に発売。 同10月14,15日開催の小田急電鉄「ファミリー鉄道展」にて限定先行発売。
- VRM4追加キットリスト -
- EF81-81
- EF81-95
- EF81-452
- TOMIX 1 路面電車用のミニカーブなどを収録。
- TOMIX 2 TOMIXで新発売された電動3方ポイント、腕木式信号機等を収録。
[編集] Bahnsim PRO(BSP)
鉄道模型シミュレーター3第0号の欧州版。言語表記はドイツ語。販売元はbhv。
同号収録の日本型鉄道車両に加え、欧州型鉄道車両としてドイツ国鉄145形電気機関車、modus型客車、有蓋貨車、タンク貨車が追加されている。 同パッケージに収録されている部品や車両は日本国内では追加キットとして随時発売されている。
[編集] ユーザーと販売会社との間柄
鉄道模型シミュレーターを開発および販売しているアイマジック社はVRM4パッケージインストール時に次回収録する車両のアンケートを行っている。資料不足や開発難易度の関係により必ずしも反映されるわけではないが基本的にはユーザーの要望車両から順次開発をしていこうとする姿勢が見られる。
自社ホームページにVRMの会議室(掲示板)を設置。初心者ユーザーが質問を書き込み、一般ユーザーから募ったスーパーバイザーや上級ユーザーが回答を示すというユーザー間コミュニケーションスペースを設けている。
鉄道模型シミュレーターは各鉄道会社から車両商品化のライセンス契約はしているが資料はほとんどもらっていない。このため車両開発の資料不足解消のためユーザーから実車両の写真提供を随時求めている。またそれが実現されたケースもある。
毎年10月頃、スーパーバイザーが主催するレイアウトコンテストという催しを開催している。
[編集] 関連リンク
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